きもの男子、新次郎さんの紬着物にお召羽織のバランスが素敵です☆NHK朝の連ドラ「あさが来た」に見る男性着物2

この着物は紬でしょう。淡いクリーム地に十字の絣柄(かすり柄)が織り込んであります。
紬は「先染めの着物」で糸の段階で経糸(タテ糸)も緯糸(ヨコ糸)も色を染めます。その後機織り機に経糸をセットして緯糸を織り込んでいきます。十字の柄を作るには糸を染める時に織り上がりを計算してその部分だけ別の色を染めておきます。

印をつけて糸でくくり、柄の部分を染まらないようにして(防染)糸を解いた後に色をすりこみます。(絣作り)タテ糸もヨコ糸もこうして染めます。(この写真は結城紬の作成工程からお借りしましたので写真の十絣とは若干柄が違います。とちぎふるさと学習より)

山本呉服店、文化祭で子供さん達に大変好評だった機織り体験の模様です。タテ糸を機織り機にピンと張って掛けて置きます。手に持っていらっしゃる筬(おさ)の真ん中にセットしてあるヨコ糸を織り込んで行きます。
絣(かすり)柄としては最も基本的な柄ですが、白い着物の反物(白生地)の上に絵を描くような作り方ではないので、一般に思われるよりは手間がかかる作業です。
先染め(紬)の良いところは着心地がシャンとして張りがあることです。
また裏表がないので汚しても仕立変えて見えない部分に変えることもできます。何度も着る普段着に紬が愛された理由でもあります。
羽織は細い織り柄がある無地のお召でしょうか。
生地に照り(光)があるので紬ではないように思われます。
紬の着物に紬の羽織を合わせると素朴な印象を与えてしまいます。本当に趣味で遊びに着る、引退したご隠居さんが着るイメージでしょうか。現役の仕事をしていらっしゃる新次郎さんを演出するには紬の着物に少し華やかさや格があるお召の羽織がお似合いです。
帯や羽織紐の色がはっきりした反対色で締めてあるのも好感度アップですね。
はっきりした色を挿し色にすると若々しさも感じさせます。
勝手な批評で申し訳ありません。そんなことを思いながら新次郎さんの着姿ばかりを見ていました。
何か一つ欲しいものがあったら「京裳苑」へ行きましょう!
第42回 京裳苑
◾️ とき 5月31日 (金) 6月1日(土) 2日(日)
◾️ 場所 京都 みやこメッセ 1階 ( 平安神宮前 )
◾️ 入場料 無料
ご予約を頂いた方のみにご招待状をお送りします。
「京裳苑」ってどのような催し? どんな内容なの?
6月は着物のメーカーさんが秋冬物の新作を業者に向けて一斉に発表する時期です。それをいち早くお客様に直接見ていただこうと始まったのが「京裳苑(きょうしょうえん)」です。今年で42回目になる京裳苑は岐阜の着物専門店、山本呉服店が一社で主催し一流のメーカーさんたちがみやこメッセの広い広い会場に見渡す限り一堂に出品してくださる業界でも唯一の素晴らしい展示会です。
3日間の会期中はそれぞれのメーカーさんの社長さんもしくは制作責任者の方々が会場へ来て頂け、自社のこだわりや制作秘話、思いなどを直接聞けるのも楽しみです。自分の手に入れたものがどのようなものであるかを知るとかけがえのない大切な宝物になります。
42年続いているのはひとえにお客さまの支持があってこそです。結婚前に親子で京都で選んで作っていただいた思い出と変わらぬ色柄の良さで、また代が変わっても親子、孫と一緒に京裳苑で選びたいと来ていただいています。
よろしかったらご案内をお送りしますので、お申込みフォームにアドレスをお知らせください。ご案内状もありますので送って欲しいという方はメッセージの欄にご住所を書いてください。
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