着物は紐をキツくしないと着崩れる☆誤った神話1

着付け

「着物は紐をきつくしないと着崩れる」と思っていませんか?

それは大きな間違いです。

 

 

なぜか?

 

 

マネキンなら着せたままですが、

人間は動きます。

筋肉も脂肪も動きます。

きつく結べば結ぶほど、動いたら元には戻りません。

どんどん崩れていきます。

 

一日中着ていても着崩れません。この笑顔!

 

楽に着物を着るにはどうするか?

 

1) そもそも紐などは最小限にする

2) 締める所と締めてはいけない所のメリハリをつける

 

1)のヒントは十二単にありました。

十二単は何枚もの着物を重ね着します。全部に紐を使ったら紐でぐるぐる巻きになってしまいます。一枚目を着て紐で押さえ、2枚目を着たら紐をする、3枚目は1枚目にした紐を抜いて使う。すると最後には1本しか残りません。その原理を使います。

 

 

長襦袢はコーリンベルト(ゴムで伸び縮みする)のみ。

着物に使う腰紐でキッチリ止まるので大丈夫です。

それ以上、紐や伊達締めは使いません。

 

十二単の着付け方にも学んでいます。trippieceより

 

2)締める紐は 2本だけ

着物の腰紐と帯締めはしっかり締めます。

 

① 腰骨は人間の体の中でも最もしっかりした骨で、その5センチ上までは体の内でも最も鈍感なところと言われています。その位置で下半身を固定します。

② 帯締めはしっかり結びます。

帯は帯締め1本で止めるのでこれが緩ければ崩れます。でも前板の上なので苦しくなりません。

 

 

後は全てゆるく、ゆるく、、、伸び縮みするゴムの力を借ります。

 

体の中心はツボが通っています。

ウエストベルトの位置は重要な内臓がいっぱいです。

骨もなく無防備なところを締めれば苦しくなるのは当たり前です。

 

 

 

ではどうするか?

 

 

ゴムは伸びたら縮みます。体が動いて伸びて、元へ戻ったら、縮んで元へ戻ります。

 

 

長襦袢はゴムを使ったコーリンベルト一本のみ、

着物の襟を止めるのは腰紐ではなく、機能的な小物の力を借ります。

 

 

腰紐は本来、体に押し付けて止める道具です。

それに頼ればキツくしないと崩れてしまう と不安になるのです。

着付けが上達すれば紐でもゆったりときれいに着られますが、コーリンベルトはじめ使いやすい道具を使って先ずは楽に着るのをお勧めします。

 

 

とはいえ、道具にも使い方のコツがあります。

一日中来ていても楽、動いても着崩れしない、美しく着慣れた印象の着付けこそが「しあわせの着付け」です。

身体機能に合わせ、伝統から導いた合理性がある着付け法を “着物を着たい” たくさんの方に知っていただきたいです。

覚悟を持って広めていきます。

 

 

オンライン着付け教室3期 2月8日(土)20:00〜21:30 始まります。

隔週土曜日 90分間です。

関心のある方はこちらからメッセージください。

 

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山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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