「左義長」はお正月に終わりを告げる行事
「今年はたくさん集まったね〜」
「もう3時間近く燃やしているけどまだ終わらない」
1月15日は「左義長」(さぎちょう)でした。「どんど焼き」とも言います。
左義長は正月に飾った門松やしめ飾りをそれぞれの家から持ち寄り、神社や寺の境内で燃やしてもらう行事です。
歳神様はその燃やした煙に乗って天上へ帰っていくと昔の人は考えました。現在でも1月15日までを松の内とする地方が多いのはどんど焼きまでは神が家に宿っていると言う信仰から来たものです。
「どんど焼き」と言う名前の由来はどんどん焼けると言う擬態語から来たものです。炎がどんどん燃えて煙が高く舞い上がるほど生気が高まり、稲の生気も高まってその年は豊作になると信じられていたのです。
どんど焼きをする際、棒の先に餅などを指したりサツマイモを灰の中で焼いたりします。それを食べると1年間無病息災でいられるとか言われています。
「ここで焼いたのは美味しいからねー」と三輪神社の奥さんからよく頂きました。
焚き火で焼いたお餅もサツマイモも表面は真っ黒の炭になっていて、それを落としながら食べました。炭が残ったお餅は苦かったけど「特別なもの」でした。ガスや電気で焼くのが当たり前なのに、焚き火で焼いたものを食べるのは珍しいだけでなく、子供であっても神様のものを燃やした火で焼いた物は「ありがたいもの」でした。
火を焚いているそばで子供達が遊んで言いました。「この子たちも大きくなったらこんな歳時記を懐かしく思い出すのかなー」と自分の子供の頃と重ね合わせていました。
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