NHK大河ドラマ「渋沢栄一」と商業界「倉本長治」その精神を継ぐ本「売れる人がやっているたった4つの繁盛の法則」
商業界の元編集長笹井さんの本「売れる人がやっているたった4つの繁盛の法則」が出版されました。今は亡き「商業界」の倉本長治主幹の教えを引き継ぐものであり、
時代が変わっても変わらない精神と、時代に合わせて変えていかねばならないやり方のヒントが柔軟に書かれています。
話は飛びますが、日曜日の夜はNHK大河ドラマ「青天を衝け」を見ています。
明治・大正時代の実業家「渋沢栄一」を描いたものです。幕末のドロドロした人間ドラマはあまり好きではありません。日本史でもこの頃は大嫌いだったので、試験にこの時代が出て点数が取れなくても仕方ないと開き直っていたくらいでした。
でも渋沢栄一が生きた時代の背景を知る上でも、初めは武士になったのに政治や経済人を目指すようになった経緯を知る上でも仕方ないとガマンガマン。
ところで、
日本の歴史の中で正しい商人道を説いたのが、
江戸時代の石田梅岩、明治大正の渋沢栄一、昭和の倉本長治と言われています。
石田梅岩は商いにおいて「正直」であることが信用で、それによってビジネスは成功する。西洋人は神や法など外部に善悪の判断を求めるが、
日本人は「人は見ていなくても、自分はごまかせない」と自分の心の善悪で決めます。
たとえ法に触れなくても、モラルに反することはしてはならないと説きました。
「昭和の石田梅岩」と言われたのが倉本長治です。
戦後の荒れた闇市の中で商人はただ儲ければ良いのではなく誇り高き商人道を説いて回りました。「店はお客様のためにある」の理念のもとに掲げられた「商売10訓」の一番最初は「損得より善悪を考えよう」です。石田梅岩と同じですね。
そして雪に閉ざされる箱根の旅館で1年に1度全国から商人が何千人も集まり商業会ゼミナールが行われ、夜を徹してその正しい道を学んだのでした。今は大企業に成長したイオンやセブンイレブンなどの創業者たちのほとんどが参加していました。
父も私が生まれた日に病院で母を見舞い、その足ではじめての商業界ゼミナールに参加しました。
不思議と商業界ゼミナールは2月の大雪に見舞われます。
私が生まれた日も大雪だったとか。なので字を変えて「由紀子」らしい・・
それを考えると随分長いですねーー。
私たちも親子揃って毎年2月に商業会ゼミナールに行きました。そこでは同じ理念のもと、業種を超えて全国の素晴らしい方たちと友達になれました。
以来ずっと商業会の教えを守って父から私、娘(現社長)へと引き継いでいます。商業界の編集部は数年前になくなってしまいましたが、その精神はたくさんの会社に引き継がれています。
その本質となる精神を伝えてくださるのが、長年、商業界の編集長を務められた笹井さんです。地元でお客様から圧倒的な支持を受け続ける全国のお店を巡り、自分の目で取材した確かな情報を集積されてきました。
日曜日の大河ドラマで渋沢栄一の生き様を楽しみにしながら、
笹井さんが満を持して出版された本を私もじっくりと読み始めました。
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