珍しい加賀友禅の小紋☆きもの展示会のインスタライブ、そして思ったこと。

イベント

「お店っていいな〜」

久しぶりにお店でお客さまをお迎えし、やっぱり私はこうして人と会っておしゃべりしているのが最高に幸せなんだと感じます。

「久しぶりやね〜〜」と笑顔で気軽にお店へ入ってきてくださるお客様の笑顔に私の方が癒されています。

 

京都が緊急事態宣言下で開催した第44回「京裳苑」

「行きたいけど行けない!」って言われた方のために、池田店で先週に引き続き展示会をしています。池田店はワンフロアーで150畳ある展示会場があって広々としています。

 

ワンフロア−150畳は呉服屋の展示会場としては日本一らしいです。

 

そこで先週に引き続き、ライブをしました。

 

今回は、金沢から松田さんに来ていただいて加賀友禅をいろいろ見せていただくことにしました。

加賀友禅というと訪問着が中心で付け下げや留袖がほとんどです。

そんな中にあって、今回は

珍しい加賀小紋をご紹介します。

 

 

小紋は反物の着物全体に模様があります。通常であれば、型紙があってその模様を繰り返して染めます。

 

 

もともと、加賀友禅は作家さんが手書きで絵を描くように書くものですから型というものは本来はありません。

 

(厳密に言えばほんの少しあります)

 

その上で作られた小紋は、端から端まで手描きで紋様を描いたものです。

 

その一部をお見せします。

 

太陽?

 

星?

 

花火のようにも見えます。

 

こちらも花火かな?

 

ただの丸い柄と思いきや、細かい筆使いに驚きます。お月さまでしょうか?

 

 

型染めであれば、こんなに柄を変えることはありません。

非効率ですよね。

 

 

反対に手で一つ一つ描くからこそ、同じ柄を描く必要はないのです。

経済性から言えば、まったくナンセンスな世界かもしれません。

でも、

「効率を追求せずにいいものを作りたい」という

職人さんの世界にこそ魅力を感じるのではないでしょうか。

 

 

この反物を着物に仕立てると、重なってしまう部分の柄は見えません。

打ち合せして下になってしまう部分や、おはしょりの中に入ったり、帯の下に隠れてしまう柄は見えなくなってしまいます。

 

 

でも、職人さんたちは手を抜かないんです。

 

 

だからこそ、

着る方にいちばんお似合いになるよう、お気に入りの柄が主役になれるよう、

作った職人さんの思いも届けられるよう、

 

仕立てるのが呉服屋の技術であり、責任だと思っています。

 

 

柄がみな違う加賀小紋を見て、そんなことを考えていました。

 

明日も、ライブ中継をします。

お手すきの時間がありましたら是非みてくださいね。

11:30〜12:00 と 14:30〜15:00です。

明日はフェイスブックでライブ中継します。

 

まだまだ手探りで、色々やってみないとわからないことばかりですので、優しくお見守り下さると幸いです。

 

 

おまけ、

 

加賀友禅の手書きの名古屋帯です。

 

ネコの表情のリアルなこと!!

猫好きにはたまらない帯ですね。

お食事にも気兼ねなく連れて行けますよ。

前の柄が見たい方はメッセージくださいね。

 

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山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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