祇園祭の鉾縦に思う☆お祭りや歳時記で節目をつけて暮らす

歳時記

「祇園祭は鉾立てだけやるんだって」お囃子の音がしないのはとても残念ですが、祇園祭が京都の街に季節感をもたらしてくれることに嬉しさを感じます。

 

 

祇園祭の鉾や山は骨組みとなる木を各町内の保存会から出してきて組み立てます。

その縄の結び方は芸術ともいえる緻密なもので、いつも感動します。

毎年、お祭りをやることによってその結び方が伝承されているのです。

 

昨年は人が集まる危機感に、早々と中止が決まりました。

2年続きで、お祭りを全くやらないことに伝承という面から危機感を感じ、やることになったそうです。

25年ごとに行われる伊勢神宮の遷宮と同じ考え方ですね。

 

 

祇園祭はペストが大流行したことで、その厄除けのために始まったお祭りです。

鉾や山の巡行によって疫病を集めて京都の街をきれいにします。巡行が終わった鉾や山は町内に戻ると一気に壊します。集めた厄を散らさないためです。

そしてきれいになった京都の街に、八坂神社の神様が乗られたお神輿が町中を練り歩くのです。その二つが揃って、祇園祭なのです。

 

 

訳のわからない病気で老若男女、良い人悪い人、富があるなしに関わらず、バタバタと人が死んでいくのを成すすべなく見守り、神に祈るしかなかった人々の思いと重なります。

 

その意義からすれば今こそ、本当は祇園祭をすべきなのでしょう。

 

 

お祭りや季節の行事「歳時記」がみな中止になっていくのは寂しいです。

それだけでなく、節目がなくなってメリハリもなく毎日がだらーーっと過ぎていくような気がします。

 

あることが当たり前になっていたことが、無くなってみて初めて

その必要性、重要だったことに気付きました。

 

どんな形にせよ、祇園祭が行われるのにワクワクしています。

 

 

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山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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