西陣で手織り研修☆6月みやこメッセで開催「第45回京裳苑」に鈴木さんの唐織出品3

きもの豆知識

「唐織を織っているところを見に行きますか?」鈴木さんが言ってくださいました。

ぜひぜひとお願いしました。

 

 

ガチャコン、ガチャコン、、

かつての西陣は耳をつんざくような織機の音が鳴り響き、道を歩いていても話し声が聞こえないほどやかましかったです。

 

 

機織りの中心は京都府下、丹後へと移っていきました。

いつの日からか、静かな街に変わっていきました。

 

 

鈴木さんが案内してくださった機織りをしているお家は普通の民家でした。

 

「ごめんください」

機織りをしているなんて外からはわかりません。

手機(てばた)は静かです。

 

カタン、シューっ、パタン、軽やかな音がします。

 

 

帯の図案です。方眼紙の縦線一本が糸一本、横線一本がヨコ糸一本です。

 

①並んでいるのがヨコ糸です。いろいろな色があります。②タテ糸がもつれないようにオサ(櫛の細かいようなもの)に一本一本通してあります。

 

デザインを方眼紙の図案に落とし、それに基づいて作られた「紋紙」でタテ糸の上げ下げを支持します。

 

 

織りの支持を出す「紋紙」

 

紋紙は繰り返し使うので、ぶ厚い紙でできています。

 

細い糸1本に対して紋紙が1枚ということは柄全体となると

膨大な紋紙が必要です。

 

 

緻密な織物になると60キロもの重さになります。

そこでフロッピーが導入されました。

 

 

「フロッピーってなんですか?」

20代の社員たちはフロッピーを知りません。

コンピューター化されている今ではフロッピーは化石のような存在です。

 

でも西陣の機織りの世界ではフロッピーが活躍しています。

 

 

それどころか紋紙がフロッピー化できなかったために高齢化で重い紋紙の架け替えができず、廃業に追い込まれた機屋さんもあります。

 

そんな話を若い社員たちに説明していました。

すると、鈴木さんが振り向いて

「よく知ってはりますね〜。代わりに説明してくれはってありがとうございます」

 

呉服屋を長年やっているのですから、、、

まさか褒めてもらうなんて私の方がビックリ^^;

 

鈴木さんの唐織の帯は「第45回 京裳苑」で手にとって見られます。

 

第45回 京裳苑

 

■ とき   6月4日(土)5日(日)6日(月)

■ 場所   京都・平安神宮前 みやこメッセ

■ 主催   (株)山本呉服店

 

*山本呉服店のお客様、特別ご招待の方のみとなります。

見てみたいと思われる方はお問合わせからメッセージを入れてください。

 

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「品格の教科書」は全国の書店さん、

またはアマゾンで手に入ります。

 

 

 

 

 

 

山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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