「本気の本物」の「よそ者、馬鹿者、若者」 ☆ 映画「わたのまち、応答せよ」

イベント

「ママチャリで半年も見知らぬ街を走り回ってインタビューして歩く、そんなことできるのだろうか?」

手ごたえが感じられないまま、半年もやり続けるられるものなのだろうか?

 

 

私なら、とっくに諦めているだろうなあ〜〜

 

 

映画「わたのまち、応答せよ

愛知県蒲郡市に伝わる伝統産業「三河木綿」の復活物語です。

 

 

 

 

岐阜長良川で行われたイベント「幽玄鵜飼」からのご縁で、伝説のプロデューサー元日テレの「土屋敏男」さんのお話を聞く機会に恵まれた。

土屋さんがプロデュースされた映画「わたのまち、応答せよ」の制作秘話に心動かされた。

この映画はどうしても見てみたい!

幸い岐阜で上映され、土屋さんも監督「岩間玄』さんも舞台挨拶に来られるとの事。

 

 

1200年前、日本へ最初に綿の種が持ち込まれたのが三河地方。

江戸時代から盛んに綿花を栽培して糸を作り、藍などで染めて縞柄に織るという「三河木綿」の一大産地となった。

織れば跳ぶように売れた三河木綿も、2000年頃には安価な海外製品に押されて業界はさびれていった。

 

左)映画監督「岩田玄」さん 右)土屋敏男さん

 

「三河木綿の映画を作ってください」蒲郡市の依頼に、たった二人での制作が始まった。

定義さえバラバラな「三河木綿」を追って、岩間さんはママチャリで走り回って取材し、カメラを回し続けた。

「ようやく納得できる答えを見つけた」と岩間さんが実感できたのが、半年も経った頃。

出会ったのが鈴木さんという80歳を超える職人だった。

 

三河木綿の職人、鈴木さん

 

死に物狂で動いたら神様に会えた、

1200年分の神様が奇跡を演出した、

まるで夢としか思えない事がそのまま現実となって行く、

予想だにしない最後の結末に背筋がゾクゾクっとした。

 

 

土屋さんと岩間さん、たった二人だけでの映画制作

言い訳せず、真摯に向き合うと決めた覚悟、

やり遂げるという決心、

きっとできるはずと自分を信じきる力。

 

 

本物の本気!

それこそが奇跡を引き寄せたのだろう。

 

 

どこにでもありがちな伝統産業の衰退。

三河木綿に限らず、全国の着物の産地で起きていること、

伝統工芸の全般で、無くなるしかない所まで追い込まれている

 

 

地方再生は「よそ者、馬鹿者、若者」が担うと言われるが、

土屋さんはさらに「本気の本物のよそ者、本気の本物の馬鹿者、本気の本物の若者」と言われた。

地方再生だけでなく、何かをやり遂げるということは小手先の技術ややり方でなく、本物がどれだけ本気で取り組むかにかかっているのだろう。

 

 

この映画は、たった二人が死に物狂いで、一年取り組んだ物語

たった一年!

死に物狂いで取り組んだら来年の今頃、私はどうなれるんだろう?

 

 

 

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山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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