京都、花街「一見さん、お断り」の本当の意味☆長いお付き合いをするために続いてきた信用取引1

日本文化であそぼ

「すんまへん、今日はご予約で満席なんで」行きつけの割烹料理屋さんの大将が玄関でお客さまを断わっていはります。

まだ席が空いていても、です。

 

今では料理屋さんでは京都の格式の高いお店でも初めての方を断るお店は少なくなりました。

「うち1件くらい断ってもええやろ、思うています」と苦笑い。まだ若い大将ですが親父さんからの経営をしっかり引き継いでいらっしゃいます。

祇園にあるそのお店は空気を壊さないためにあえてご紹介のないお客様「一見さん(いちげんさん)」は断っていらっしゃいます。

 

常連さんは、お料理だけでなくその雰囲気が気に入って通っていらっしゃる方がほとんどです。

雰囲気の異なるお客が入ると馴染みの方によっては嫌な思いをしないまでも雰囲気が変わると足が遠のいてしまうこともあります。

得体の知れない一見さんを断って、馴染みのお客に店の雰囲気を保証しているのです。

 

私一人で行ってもとても居心地のいいお店です。

人恋しくなったり誰かに喋りたくなった時などは料理を作りながら長年のお付き合いの呼吸で話しに乗ってくださいます。友達のような感覚でありながら一定の線を引いた心地よさです。

お茶席における畳のヘリを超えない距離でしょうか。

 

 

常連さんばかりで変な方はいらっしゃらないのでお隣の方とお話する時も結構あるのですが、帰られた後に大将は「すんまへんでした」と必ず謝られます。

というのも私がいくら調子よく話していたとしても本当は一人でゆっくりしたかったかもしれません。話しかけられたお客様が気持ちよく過ごせるように気を使ってくれたのではないかと気遣ってくださるのです。

 

美味しいのはもちろんですが、その心遣いが嬉しくてもう何十年も伺っています。

 

彼のお母さんは花街でお茶屋さんを経営していらっしゃいます。お茶屋さんの経営の精神を引き継いでいらっしゃるのだと理解しています。

 

京都の花街で今も続く「一見さんお断り」の本当の意味は、、

つづく

 

「花街に学ぶ」何100年も続く仕組みと秘訣

祇園で舞妓さんからおもてなしを学ぼう

 

■  とき  8月27日(火) 17時〜

■  場所  ミシュラン一つ星、祇園「味ふくしま」

■  8名さま あと4名さまです。

■  お申込期限 8月1日(木)

   人数に達し次第締め切りさせていただきます。

■  会費    35,000

 

由紀子の花街基礎講座

 

花街には学生時代に日本舞踊を習いに行っていたり舞妓さん達の踊りを見に行ったりしていた経験から舞妓さんや芸妓さんのことはほんの少しですが聞いています。

花街のしきたりや歳時記、舞妓さんがどのようにデビューしてどのような生活をしてはるのか、、、私が知っていることを先に伝授させていただきます。

よろしかったら祇園へ行く前に来てくださいね。

■ 山兵さろん   15時〜

 

浴衣やきものが欲しい〜、大歓迎です!基本的にオーダー仕立てですので先にご連絡くださいね。

お家にある方は持って来ていただいたらさろんで着付けします。

■  着付けは14時〜

 

お席が埋まり次第募集を締め切らせていただきますのでお早めに申込フォームに書いてポチッとしてくださいね。

山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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