子供の躾は着物の「しつけ糸」に学ぶ
「うちは幼稚園の時にもう持たせたわ」子供にいつから包丁をもたせたか、お店へ来てくださった若いお母さんに聞かれました。
「そんなに早く、怖くなかったですか?」と言われましたが
「まさか指を切り落としてしまうこともないでしょ。いずれは使わなくちゃいけないんだから、興味を持った時にやらせたの」
切り落とさないでしょの言葉に思わずニッコリ! 納得されたようでした。
子供が小さい頃は私はお客様のお家を訪問していたので、ほとんど家にはいませんでした。時間も不定だったので、いつまでも待っているより自分で楽しんでご飯を作るようになってくれたらいいな〜と思って子供たちには早く包丁を使わせたのでした。親の勝手な事情です。
「しつけ」という言葉は子供を正しく育てる意味で使われる言葉です。「躾」という漢字を書きますが、中国由来の漢字が多い中でこの字は日本で作られたものです。
「身」と「美」で、「身だしなみを美しくする」と解釈できますが、本来は着物の縫い方からできた言葉です。
本縫いをする前に裾や袖などの縫い目を抑えるために先に弱い糸で縫っておきます。この糸を「しつけ糸」といって、切れやすい弱い糸を使います。裁縫において「しつけ」はとても大切で、ここで手を抜くと、きれいに仕上がりません。丈夫な糸で本縫いをしたら、しつけ糸は不要になり取り去るものです。
着物のしつけ糸の取り方はこちらを見てください。
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そうそう、スカートの後ろに糸でばってんに縫ってあるのも「しつけ糸」ですね。新しいスカートの着初めには取りますよね。
同じように子供が小さいうちに良い習慣をつけさせ、大きくなったらうるさく言うのはやめて子供の自主性に委ねるという意味です。
いい習慣をつけることは大切ですが、初めから強い糸キチキチに縫って子どもの個性をなくしてしまってはいけないし、いつまでもしつけ糸がついたままで着ていたらそれも恥ずかしいことです。
子供の躾と包丁を早くに使わせるのとは少し意味が違うかもしれませんが、子供が好奇心を持ってやりたがることはやらせてみるのもいいのかもしれないと思いました。
いつかは自立しなくてはいけないのですから。
着物のしつけ糸の教えは子育ての極意かもしれませんね。
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