男性と女性の着物を作る生地は違うのですか?☆ライブ中継のチャットにお答えします。
昨日に引き続き、京都、みやこメッセの会場から「第44回京裳苑」の模様をライブ中継しました。午後からの中継に途中で電源が落ちてしまうミスで失礼しました。
せっかく見ていただいていたのに、ご迷惑をおかけしました。
たくさんの書き込みをしていただいたことに、とても勇気をいただきました。
そして改めて、
自分が当たり前に思っていることをもっと丁寧にお伝えしなければいけないと思いました。
ところで、
女性と男性の着物の違いについて質問をいただきました。
まずは男性の着物と女性の着物の違いはこちらをご覧ください。
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「男性の着物と女性
の着物の違い」って知っていますか?大きく3つ違います!
主人と私の身長はほとんど変わりませんが、仕立て方が違います。
そして用いる生地は、業界では根本的には反物の幅が広いかどうかです。
男性の生地の幅は尺5分、または尺1寸です。
尺は鯨尺です。女性の幅は1尺、37.9cm、
男物の幅は 1尺5分は 39.8cm、1尺1寸 41.7cmです。
裄は肩幅と袖幅の合計ですので、幅の違いで2倍長くなります。
つまり男性は一般的に裄が長いので幅が広い生地が必要とされています。
ということは、女性でも裄の長い方が男性用として作られた生地を女性用に仕立てるのはアリですし、反対に裄が短い男性であればレディースで仕立てることもありです。
一般的な話ですが、男性には女性向きより比較的張りがある生地を用いるように思います。
歴史的にも江戸時代の役者さんや遊び人が柔らかい生地で裾をひらひらさせながら歩いているイメージがあるのは私だけでしょうか?
生地が硬めだと人間まで固く見える気がします。
着物は形が一定です。洋服のようにデザインは変わりません。
それだけに色柄だけでなく、
生地の「風合い(ふうあい)」触り心地や光の陰影、見た目の印象ー凹凸や柔らかさなどにこだわる気がします。
その感覚は着物にはとても大切な要素のように思います。
ライブで触っていただけないのがとても残念ですが、とりあえず色柄や雰囲気を見ていただけるだけでも嬉しいのです。
明日は「第44回京裳苑」最終日です。
着物は帯で雰囲気が全く変わります。
それを見ていただきたいと思います。
着物は10キロ太っても痩せても、10センチ高くても低くても纏い方で着られます。
もともと着物は「元祖、SDGs」
平たい布のまま丸い体に纏うものなので、布を無駄にしません。
親から子へ、子から孫へ、譲っていけるものです。
ただし、帯は着物に合わせるのではありません。
着る人に合わせるのです。
その人らしく着るのは帯と帯締め次第です。
逆に言えば、自分らしい帯を持っていれば、他の着物にも合うのです。
そのコーディネートによる着物の見え方、似合い方の違いを見ていただこうと思います。
明日も11時半~12時半、14時~15時、ライブ中継をしますので、見ていただければ嬉しいです。
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