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着物の値段はどうして高いのでしょう☆「価値」を考える。その1着物の材質「絹」について

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「着物って高いよね」はっきり言われる方もあります。言わなくても思っていらっしゃる方もほとんどだと思います。買っていただいている私たちでさえ安いとは言えません。

ただ「モノの価値」ってなんでしょう?価格の問題に触れるのは呉服屋にとってはパンドラの箱なのかもしれませんが敢えて少しでも分かっていただくために思っていることを何回かにわたって知って頂きたいと思います。

 

一つは素材が「絹」だからです。

着物の素材は今はポリエステルなどの合成繊維や綿もありますが、ほとんどが絹です。絹は夏は涼しく冬は暖かく吸湿性にも富んで着心地が最高にいい繊維です。光沢があって柔らかく高級感に溢れています。衣服の素材としては最高です。

絹はお蚕さんを育て(養蚕)繭にします。       綾の鉄麦工房より

 

柔らかく光沢のある絹は最高の繊維です。       綾の染色工房より

 

洋服でもブランドのプレタポルテやオートクチュールには絹が使われます。もちろんそのような洋服は間違いなく何十万、ドレスであれば何百万のお値段がします。それに比べれば日本の着物は安く、デザインも変わらないので長く着られます。そして洋服に使われている絹に比べて日本の絹は品質も最高です。

 

画像はイメージです。          写真ChuPaより

 

以前のことになりますが呉服屋の奥さんの間で着物のコートの裏にヨーロッパの有名ブランドのスカーフを付けるのが流行しました。その頃でもスカーフ1枚が35000円、コートを仕立てるには二枚必要でした。意外性があってオシャレだったので私もやりたかったのですが同じ柄のスカーフが二枚見つからなくて来年こそと諦めました。

ところが一年経ってみると昨年オシャレに着ていらっしゃった方たちが見当たらないのです。聞いてみると「あんなのダメよ!そう何回も着てないのにスカーフが縦に裂けて着られやしない。着物の8000円の裏だってあんな裂け方はしないわ。早々に仕立て変えちゃった」とすごい剣幕でした。私は内心、慌てて作らなくてよかったと安堵しました。

スカーフは触ってみるととても地厚で素晴らしい絹に見えますが、絹糸そのものの材質やきっちり打ち込んで織る技術が着物に比べて甘いのだと思いました。

 

「幻の繭」と言われる小石丸を育てていらっしゃる皇后様。愛子様の産着もご自身で育てられたお蚕さんの繭から作られたのだとか。宮内庁提供remmikkiのブログより

 

同じ絹100パーセントの着物の中でも繭の種類や育て方、部位によって品質もいろいろあります。皇后さまが育てていらっしゃる蚕「小石丸」は通常の繭より小さく品質も最高です。また自然の中でしか手に入らない希少な蚕が作る繭も高価です。

 

呉服屋のひいき目かもしれませんが、日本の着物は洋服に使われている絹よりも良質で、デザインが決まっていて体型が変わっても融通がきくことを考えればお値打ちなんだと思います。

もちろん洋服で絹を着るなんてことは稀ですし、綿やウールや化学繊維で次々と買い変えるのが当たり前になっている現代ではやはり洋服より高いと言われるのかもしれません。

お子さんの七五三(七歳)にお母さまも訪問着でお参りと撮影に行かれました。その前に春にもお子さんの入学式に着て行かれました。お子さんがお母さまを見る笑顔がいいですね!

 

最近お子さんが七五三などに当たる時、そのお母さまが「着物が一枚あるといいね」と着物を作られる方が時々あります。七五三にお子さんと一緒に着る、入園入学式や卒園卒業式にも着られるから一枚あれば楽だと言われます。いちいち着るものを考えなくていいし着物であれば同じものを着ていってもいいからという理由です。

お子さんの大切な行事にお母さまがきちんと着物で行く、思い出に残る写真も撮れるのはとても素敵ですね!

着物はもともと大切に着まわして長く着る、尚かつ譲って行く文化ですからその文化がまた子供さんの良い思い出としても受け継がれていくといいですね。

 

七五三や入園・入学式にもオススメです。

 

遠目から見ると無地っぽい木目絞りの着物は正式な儀式にも食事会など気軽にも着られます。名古屋帯でも袋帯でも、どんな色柄の帯でも合わせやすい万能な着物です。儀式には袋帯を合わせて。

 

絞り専門メーカー「藤娘きぬたや」の木目絞り着物です。細かい運針をして縫い縮めた絞りです。何色も染めが重ねてあるので同じ色はできません。柔らかいのにシャンとしていて着心地が軽くてとても着やすい着物です。

 

今なら

京都店で

写真の木目絞り着物も着てみられます。

 

「着物体験」をしてみませんか。

 

1 お茶をしながら雑談

着物ってその方の雰囲気で着るものです。どのような方で生活の中でどのようなシーン(場面)で活用できそうかお話しして伺います。

2 実際にお似合いになりそうなものをご提案します。

3 お好みと合えば試着していただきます。(反物のまま着物を着たスタイルに仕上げます)

4 着物の写真を撮ってその場でスマホ等に差し上げます。

着物着装体験と写真撮影して写真プレゼント、サロンでお茶とお菓子付き   1,000

 

「体験プログラムをやってみたい」と思われる方は京都さろんへ来れそうな日を第一、第二希望でお申込みフォームに書いて送信してくださいね。

 

 

山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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