日本のデザインはモダンで時代を超えて素晴らしい☆東福寺、重森三玲の市松の庭
「連休の間に着物を着て京都へ行きたいなぁ」行く場所、食べるところもコース全て私にお任せでと友達Tさんが遊びに来てくださいました。比較的人が少なくて何処か良いところなかな?と考えて東福寺へ行ってきました。
東福寺は京都市内の東南の外れにあって紅葉の名所です。燃え立つような紅葉の時期には暗いうちからたくさんの人が並びます。この時期は新緑がキレイで意外に空いているハズと思いました。
新緑の海の中にいるようでした。以前、テレビで見たのですが谷の下から生えている紅葉も通天橋や方丈から見るこの景色を自然に見せるように庭師さんが細い枝まで計算して手入れされているそうです。
学生時代に来た時には通天橋は入場料は要らなかったのですが今回は方丈の拝観料とは別に400円でした。以前は川までの道は整備されていませんでした。新緑の中、キレイに掃き清められた路をゆったりお散歩するのは本当に気持ちよかったです。
お友達のTさんは大島紬にしゃれ袋帯、帯の柄は鳥獣戯画です。とってもお気に入りなんだそうです。
もう一つの目的は方丈の北庭にある石と苔の緑で作られた市松模様の庭を見たかったからです。昭和の作庭家、重森三玲が監修したこの庭は近代禅宗庭園の粋として世界に紹介されています。「きっと苔もキレイだろうな〜」と期待していきました。
三玲の名前はフランスの画家ミレーにちなみ自分で改名し名乗っていました。出家すれば戸籍を抹消できることを知り一度出家して戸籍を抹消し再び戸籍に入る時に三玲と改名したと言われています。子供たちに名前をつける時にもヨーロッパの偉人に因み、カントやゲーテと名付けましたが、長男の完途(カント)は父三玲の西洋趣味に反発し、自分の子供には古事記や万葉集に由来する日本風の名前にしたということです。どの息子さんか聞くのを忘れてしまいましたが京都大学の近くの自宅を時々公開しておられます。お寺に比べたら小さなお庭ですが自分に気に入ったように作られただけに凝った素敵な庭です。
市松模様は桂離宮の松琴亭(しょうきんてい)という建物(茶室)の内部の襖にも使われています。大胆な、青と白の市松模様(いちまつもよう)は、とても数百年前のデザインと思えない驚きを感じます。もっともシンプルにしてモダン、時代を超えた最高のデザインとして世界に大絶賛されています。
日本古来のデザインが世界に認められるのは誇りですね。古くからのものが今でも新鮮に見えるって素晴らしいですね。
連休中ではありましたが、比較的空いていてゆったりと新緑を楽しみリフレッシュすることができました。日本の良さを満喫した1日でした。
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