着物の着方、着せ方はそれぞれですが☆ある日、美容師さんとの会話1
「山本さんはいつも着物ですよね~、毎日誰に着せてもらうんですか」
東京で時々行く美容室の女性に聞かれました。
??? 初めは何を聞かれているのか分かりませんでした。
私にとっては自分で着るのが当たり前なのですが、彼女にとっては「着物は誰かに着せてもらうもの」だったようです。
そういえば美容師さんは自分で着物を着られる方は少ないようです。昔はお嫁さんを作る時などは着ていらっしゃった方もありましたが。
興味深かったので彼女の話を聞いてみました。
「私ね、美容師の免許を取る時、学校でオプションで着物の着付けを習って免許も取ったんですよ。◯十万も別に払って。でも、浴衣の着付けも出来ません」 えーーっ!
他所から着付けの先生が来て教えてくれて、最後に舞台の上で着付けをしてお免状をもらいます。一週間前になって練習してきたモデルさんがやっぱりできないって言い出してパニック!もう辞めようと思ったんです。
先生に言いに行くと「諦めちゃダメ、私がモデルさんを頼んでくるから」と言われ3日前に決まってお願いすることにしました。でも体型も違うし日にちはないから練習もそんなにできないし、自信がなくて大変でした。
(よほどの特殊な体型でなければ誰を着せてもそう変わらないけど、、と思いながら聞いていました)
検定試験って舞台の上でどうするの?
20分で黒留袖か振袖を着せるんです。その前に準備する時間が20分あってその間に襟を縫ってモデルさんに体型補正をします。それも時間がいっぱいいっぱいなので、モデルさんが変わって大変でした。体型によって綿の付け具合も違うので時間内にできるかどうか自信がなくて、、、
ヘーーー! (そういえば美容師さんはウエストのくぼみを埋める体型補正の他に胸元にも綿を引っ付けて膨らませるわ)
「なんとか合格はしましたけど、今 浴衣の着付けも出来ません。上のコースへ行く人もありますが、私はそれでやめました」
そうなの?! せっかくやる気だったのに勿体ないよねーー。
「山本さんはいつも楽そうに来ていらっしゃいますけど綿とか付けないんですか?」「浴衣を着せてあげる時も綿を付けないんですか?」
えーーっ! 夏なんかただでさえ暑いのに、綿なんか引っ付けたら蒸さっちゃう!!
「そんなことできるんですね~」
綿なんか付けませんよ。
顔と体のバランスでその人なんだから、体だけ膨らしたらその人じゃなくなっちゃう。
第一、いちいち面倒だし 毎日そんなことやってられないわ。
「ですよね~!」
彼女との話はまだまだ続きました。
つづく
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