闇と光☆村上隆の洛中洛外図から思ったこと
これが現代の洛中洛外図かーー!
室町時代から江戸時代にかけて狩野派の作家たちが書いてきた洛中洛外屏風を京都のお寺や美術館で見てきました。
老若男女、階級も関係なく色々な人間がの営みが空から見たように描いてあるのを見て、日本はなんて平等な社会、多様性を認めてきた社会だったのだろうと思っていました。
いつも不思議なのは、所々にべったりと金箔で雲が描かれていること。
場面を変えるための仕切りみたいなものかな?
権力者が金ピカにして豪華さを見せたかったのか?
まぁ、こういうものなんだろうな、くらいに思っていました。
村上隆さんの会場の入ったところの解説を見て、納得!
現代ほどは明かりがなかった昔、夜になったら真っ暗!
夜にいかに光を取り入れるか、
蛍の光、窓の雪・・・♪ (卒業式のテーマソングも今や風前の灯か、)
尾形光琳などの琳派も金箔ピカピカ。
金で反射させて灯とりにしていたそうです。
そういえば大好きな京都の詩仙堂の庭にも白砂が敷かれていて、月明かりなどが書院の中へ反射するように作られています。
これをしたからと言ってどれほど明るくなるのだろう?
石川丈山は夜でも本を読んだり書を書いたりできたのだろうか?
「ずいぶん、ささやかな抵抗だなあ」と実は冷めた目でみていました。
何十年も前の話ですが、東北へ旅行した時のことです。
レンタカーを借りて遠野へ向かっていたのですが、陽はとっぷりと暮れて灯は車のライトのみ。今のようにナビがなかったので、懐中電灯で地図を照らしながら走りました。
どこにいるのか、東西南北の感覚も失われて、なんとか目的地に到着できた時の安堵感は今でも忘れられません。
闇に包まれる恐怖、
そこでの感覚の喪失感
ほのかな光も大切だったのでしょう。
夜でも街明かりが明るいのが当たり前の現代において、逆にこの絵たちを闇の中で見たらどんなだろう?
ひょっとしたらそこから何かの感情や情緒、新たな感覚が得られるのかもしれません。
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