亡くなったお父さんの思いを今も伝える着物☆「京裳苑」でお気に入りの着物や帯に出会おう。

イベント

「両親が京都で買ってくれた着物、娘が子供の小学校の入学式に着たいって言うので相談に来ました」

お母さまがお嬢さまと着物を持ってコーディネートにご来店されました。

 

京裳苑でコーディネートした袋帯です。

 

35年ほど前になるでしょうか?

お母さまが結婚される前、京都での新作発表会「京裳苑」(きょうしょうえん)にご両親が行って買っていただいた着物でした。

 

 

「私もこの着物、大好きで本当によく着たわ〜〜。友達の結婚式にも着たし、この子たちの入学式にも着たし」

「お父さまは全部自分で選ばれたよね。その着物も私がお相手したのを今も覚えているわ」

「うん、うん、聞いてる」

「もう一つお母さまが気に入られたのがあったけど、お父さまがこちらにしておけって決められたの」

「その話も聞いたわ」

 

一目絞りで桜の柄が表現されています。

 

「一目絞り」は 2、3回糸で巻いて線を表現する絞り方です。ピンクの少し大きな絞りは「帽子絞り」です。

二つの絞りの技法で柄が作られています。

 

 

お母さまは三人姉妹で、それぞれに着物を選ばれたのは皆、お父さまでした。

お父さまは庭師さんで、お花の先生、

ゴルフ場の入り口に大きな生花を見事に生けていらっしゃいました。

 

 

「この着物、本当に好きやわ〜。何度着ても飽きないもの」

「この着物にちなんで、子供に『さくら』って名前をつけたの」

「えーー、そこまで気に入ってくださってたんですね」

 

 

懐かしい話で盛り上がりました。

そのお父さまは7年前に亡くなりました。

でも、この着物を見るとき、確実にお父さまは生きていらっしゃいます。

 

 

今は幼いお子さんも小学校の入学式の思い出とともに曾祖父さんのことを忘れないでしょう。

 

亡きお父さまが娘さんの幸せを願って作られた着物がその思いを引き継ぐ、

着物を見たときにお父さまの顔が浮かぶって、なんて幸せなことなんでしょう。

 

 

「京裳苑で選んだ着物は何十年着ても変わらないし、ずっと着られる」とお客さまがよく言われます。

 

そう言っていただけるのが私たちの誇りです。

 

 

職人さんたちが心を込めて真摯に作られた着物や帯だけを集めています。

 

 

 

見て、触れて、着てみられます。

「京裳苑」で一生のお気に入りの着物を見つけよう。

 

*  *  *  *  *  *

京裳苑とは

 

京裳苑は毎年6月に京都、平安神宮前の京都メッセで開催しています。

今年で47年目です。

ひたすらお客様の指示があって続いてきました。

あの広い広い会場に、毎年20数社の染屋さん、機屋さん、小物屋さんなどが一堂に出品していただきます。

京裳苑ではさまざまな着物や帯を見放題、選び放題、そして実際に着てみることもできます。

自分の着物を持ち込んで着てみて、帯を合わせるなんてこともできます。

 

 

着物好きにはたまらない展示会です。

 

6月2日(金)3日(土)4日(日)

京都、平安神宮前 京都みやこめっせ 1階

主催 株式会社 山本呉服店

 

「みやこめっせ」へのアクセスはこちらをクリックしてご覧ください。

 

[モデルコース]

12:30〜15:40  みやこめっせ集合。着物展示会で着物との出会いを楽しめます。

15:40〜16:00      祇園へ移動

16:00〜18:00  祇園川上で会席料理

18:00      祇園にて解散 

自由に祇園の散策をお楽しみください。「由紀子のぎおん推しマップ」を差し上げます。

3日、4日は10時から会場へ入ることもできます。午前からいらっしゃる方はメッセージしてください。

会費  おひとりさま 18,000円

 

祇園川上のお話はこちらをご覧ください。

祇園川上で会席料理☆6月開催、第47回「京裳苑」おもてなしのお食事を予約してきました。

 

 

ご予約の方のみのご案内となりますので、こちらからメッセージをください。

 

 

 

山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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