男性着物と女性着物の違い「衣紋を抜く」とは☆衣紋を抜いて着るのは成人した女性だけなのはなぜ?
女性の着物の襟元は着物姿でもポイントとなる美しさですね。
襟を後ろに引くことを「衣紋(えもん)を抜く」と言います。女性の着物と男性の着物の違いのひとつは、女性の着物が衿を抜くことを想定してつくられているということです。
男性や子供さんは衣紋は抜きません。女の子も十三詣りまでは襟を詰めて着ます。成人した女性だけです。
江戸時代以前の女性のスタイルは下げ髪でした。十二単の宮中の女性たちや、戦国時代の女性たちのスタイルです。着物も能衣装のように衿をぴったりと首につけていました。今でも宮中で着られる十二単は衣紋は抜きません。今年の天皇即位に雅子さまも着られると思いますが注意して見てくださいね。
もうすぐ卒業式シーズンを迎え大学の卒業式には袴をはかれる方を多く見かけると思います。袴に合わせる時は基本的には衣紋はほとんど抜きません。明治時代の女学生を真似たスタイルだと言われていますが、当時の女学生は良家の子女が多く宮中のスタイルが踏襲されて衣紋は抜かずに着たとか言われています。最近は振袖に袴をはくことが多いためか衣紋をぐっと抜いて着付けてあるのをよく見かけますがちょっと変?と思って見ているのは私だけでしょうか。宝塚の卒業式は完璧ビシッと襟を詰めていらっしゃいますね。
江戸時代になると髷を結うスタイルが大変流行って、首の後ろにおおきな「たぼ」が突き出たスタイルが流行したのです。鬢付け油で結い上げるので襟が汚れてしまいます。実用的な理由もあったんですね。
現代の着物は、少し衿を抜く想定で仕立てられています。衿を抜くことで、肩のラインが背中側に少しさがります。そのため、肩が丸く、少し小さく見えて、独特の柔らかで優しげなラインが生まれます。この、胸から肩、首すじにかけてのラインを美しいと思う方は多いと思います。
男性の衿が抜けていたらだらしない感じで変ですが、女性が詰めすぎてきるのは堅苦しい感じもします。一方、女性でもたくさん抜きすぎるのはだらしない印象を与えてしまいます。
紬など軽い街着の場合でこぶしを横に一つ分くらい、礼装でこぶし縦に一つ、少し余分目に抜くのが現在の和装の着付けにおける大体の目安でしょう。
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