冬至、矢田寺の南瓜炊きに大行列☆歳時記の謂れを知って体験してみる

歳時記

「何?この行列は」寺町京極にものすごい行列!三条から鳩居堂の前まで2百メートル近くも人の列が続いています。行列は「矢田地蔵のかぼちゃ炊き」あ~、今日は冬至ですね!

京極の商店街に長ーい列ができていました。9時から配布で1000名限定です。

 

「冬至」は一年で一番夜が長い日です。無病息災を願ってかぼちゃを食べる習慣があります。「ん」のつく食べ物ーかぼちゃ(なんきん)みかん、レンコン、人参などを食べると運を呼び込めるとも言われています。冬に必要なビタミン類やカロチンを補給していたのです。

また冬至に柚子湯に入ると風邪知らずと言われ、一年の始まりだった冬至に柚子の香りや薬効で体をあたためると共に体を清める「禊」の意味もあったそうです。

 

矢田寺のご住職の手作りだそうです。表情がいろいろあって可愛い!

 

矢田寺の御本尊は「お地蔵様」です。昔から苦しみを代わってくれると言われていますが、このような逸話があります。

 

平安時代、閻魔大王は矢田寺の住職だった満米(まんまい)上人から菩薩戒(菩薩が受持する戒)を受けました。その時、上人は閻魔大王に地獄を見せてくださいと頼みました。地獄では炎が煮えたぎる鉄釜の中に一人の僧侶が鉄釜の中に入っている人間(現世で罪を犯した罪人)を助けていました。その姿に感銘を受けた上人はその僧侶の姿を仏像に刻みここに安置したといわれています。

地獄で僧侶が鉄釜から罪人を助けている「矢田地獄縁起絵巻」が矢田寺に残されていて絵馬も売られています。

 

9時から南瓜炊きの配布が始まっていました。行列に並ぶのは苦手ですが、用を済ませて11時を過ぎたら行列も百メートル弱になっていたので並びました。

この南瓜は食べられません。お祈りしながら撫でます。

 

鐘を鳴らしてお参りはしますが、誰もお賽銭を入れていません。

と思ったら南瓜とお茶をもらうところで「志納」皆さん、こちらでお賽銭?

 

南瓜は少しだけ甘くてホコホコ!とても美味しかったです^^

 

 

季節を感じながら日々を丁寧に過ごすことは心が豊かになりますね。

 

年末のカウントダウンが始まって気持ちもバタバタしますが、しばし昔から続くこういった歳時記に目を向け意味を考えてみるのも心がほっこりしますよ。

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山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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