雨降り、お月さん「中秋の名月」☆見えなくてもあるんだよ

本の出版

中秋の名月、満月が楽しめるはず・・・

花火も、お祭りも、イベントもなくなって、季節感がなくなってしまって、

季節を感じるのは台風と彼岸花くらいかな?

 

9月21日は「中秋の名月」で満月!

昨夜は一人でも楽しめる歳時記として大切にしたいと思っていたのですが、

岐阜ではあいにくの小雨模様。

 

初めて話すのですが、私は月や星を見ながら思っていました。

 

光は1秒間に約350メートル進むと学校で習いました。

一方、月はまだ近いのですが、夜見る星はなん億光年も離れています。

となると、今見ている光はなん億年も前にその星を出発してようやく地球にたどり着いたのですよね。

そう思うと、見えている星の光が愛おしくて、

私一人だけでも見てあげないとかわいそうな気がしてきたのです。

 

でもね、せっかく地球までやってきたのに、

たまたまお天気が悪くて雲に遮られてしまったらなん億年が無駄になってしまうんですよね。

いやいや、昼間に着いた子はお日様の光で見えないんです。

 

そんな時、こう思うことにしたんです。

「私が見えてなくても、ちゃんとあるんだよ」と。

 

 

そして出会ったのが有名な金子みすずの詩です。

 

「星とたんぽぽ」


青いお空の 底ふかく

海の小石の そのように

夜がくるまで 沈んでる、

昼のお星は 目に見えぬ

  見えぬけれども あるんだよ、

  見えぬものでも あるんだよ。

散ってすがれた たんぽぽんの

かわらのすきに だァまって、

春がくるまで かくれてる

つよい その根は 目にみえぬ。

  見えぬけれども あるんだよ、

  見えないものでも あるんだよ。

 

今はテレビCMでも流れているので、聞き覚えがあるかもしれません。

その頃、私は金子みすずがどんな人かも、他の詩も知りませんでした。

でも同じ発想をする人がいたことに勇気をもらったのを覚えています。

 

「変なことを思うのは、私一人だけじゃないんだ」って。

 

「見えなくてもあるんだよ」

 

という発想は、今は

「見えないものの方が多いんだよ」

そして

「本当はそちらの方が多くて、本当は大切なんだよ」

 

と思うようになりました。

 

目に見えなくても大切なのは「気持ち」ではないでしょうか。

 

目には見えないけど、必ずある、

行動も気持ちから起こる、

行動しなくても伝わる、

「空気感」を作るのは目に見えない「気持ち」でしょう。

 

 

本を出版することになって、本当に気持ちの力に驚きました。

みなさんが支援していただける気持ちがありがたくて、ありがたくて。

その感謝を込めて今夜は講演します。

 

山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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