実るほどに頭(こうべ)を垂れる稲穂かな☆日本人の「見立て」
うちの近くでも、稲刈りの季節になって収穫を迎えた田んぼには大きなコンバインが動いています。稲を刈るとお日さまの匂いと乾いた草のとってもいい香りがします。
岐阜では専業農家がほとんどないため、土日に一気に稲刈りが行われます。
稲がなくなった田んぼの景色は一変して冬が来たような殺風景な景色になります。まだ暑い時期なのに、ちょっと寂しい感じがします。
ところで収穫間近な稲穂の状態を人間に見立てたことわざに
「実るほどに頭(こうべ)を垂れる稲穂かな」
というものがあります。
人格者ほど頭の低い謙虚な姿勢であるという事を指すことわざです。
松下幸之助さんの言葉としてよく取り上げられます。
まだ花が咲いて葉も緑色の若い稲は穂がまっすぐ突っ立っています。葉っぱも黄色くなって、稲穗のお米が実ってくるとその重みで自然と穂が垂れ下がっていきます。
人間が磨かれて人間性が充実してくると「相手に敬意を払って謙虚になる」ことに穂を人間の頭に見立てて垂れ下がる様を例えています。
一方で、稲穂の中身が立派なお米に育っておらず、実がスカスカのお米だった場合には重みがなく軽い稲穂になってしまいます。そんな稲穂は、見た目は立派な稲穂に見えますが、重みがなく、穂(頭)が下がってはいません。
見た目や肩書きは立派でも中身が伴っていない人は、虚勢を張って威張るだけで人格者とは程遠い人物です。
自分への戒めとして、稲穂を見ると思い出します。
ところで
21日は「中秋の名月」芋名月とも言われ、ススキに加えて芋を飾ったりします。
ススキは稲穂に見立ててお米の豊作を予めお祝いして飾るものです。
今年は中秋の名月が満月と重なります。
実は、中秋の名月と満月の日付がずれることは、しばしば起こります。
「中秋の名月」は太陰暦(新月からの日数)で決まりますが、満月は、太陽、地球、月の位置関係で決まります。
月の公転軌道が楕円形であることから、新月から満月までの日数が13.9日から15.6日と大きく変化することから起こります。
21日は垂れ下がったススキを飾って、静かに明るい満月を愛でたいものです。
と言いながら「月より団子」もう、お月見団子は準備済みです。
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