なぜ、着物は苦しいか?☆呉服屋の日常から生まれた、楽で着崩れしない着付け

きものや日記

着物の着方には2種類あります。

一つは、花嫁さん、モデルさんなど見せるための着付け、

もう一つは 日常に着てご飯を食べ、歩き、動き、楽しむ着付けです。

 

お嫁さんの着付けは写真映えが要求されます。

 

上記の着付けは 写真に残してもシワが一本も入らずビシッとした着方が求められます。

そこでは着ている人の着心地より、見栄えが優先されます。

 

フルコースもペロリ、完食でこの笑顔です。

 

一方、着物を楽しみたい人にとっては食べたり動いたり、時には家事だって、日常と同じように過ごせることが大切です。苦しければ楽しくないです。

 

 

二つの着付け法は、目的が全く違います。

 

 

 

戦後 毎日洋服を着るようになって着付けができない、

着る時は結婚式など儀式の時だけとなった時、自信がない人はプロを頼りました。

お嫁さんに和装を着せる美容師さんです。

 

 

そこで悲劇が起こりました。

 

 

朝早くから一番遅くまで着物を着て、接待に動き回るお母さんがキュンキュンの着付けをされたら苦しいに決まっています。

 

 

戦後80年、

「着物は苦しいもの」だという定説が出来上がってしまいました。

 

「苦しいから着物はイヤ」と言われる人をなくすために山本呉服店ではずっと着付けをしています。

 

 

「しあわせの着付け」誕生

生みの親は山本呉服店の専務 母、山本昌子です。

 

 

母は洋服が大好きでした。

女学校を卒業するとあの世界的なデザイナー、コシノジュンコさんも通った専門学校「文化服装学院」へ通い、岐阜市では有名なオーダーメイドの洋装店でデザイナーの仕事に就きました。

 

 

そんな母が突然、呉服屋へ嫁入りすることになりました。

もちろん着物なんて自分で着たことはありません。

 

 

その頃「新嫁さんは3ヶ月は着物で過ごす」風習でした。まして呉服屋です。

着物を着て、姑と家事をこなし、呉服屋の仕事を覚えなければならない毎日、

朝 早く起きたら夜寝るまで着ていなければいけません。

 

 

朝起きて、サッサと早く着るにはシンプルな方法、

動くにはラクに、

着直すなんて暇などないので着崩れしない着方を

毎日の暮らしの中で工夫し改良していきました。

 

だからこそ、誰でも簡単に着られる、

動いても元へ戻る、

独自の着方なのです。

 

 

「着物を着ているのを忘れる」

この「しあわせの着付け」こそ、着物を楽しみたい方に喜んでいただいています。

 

 

オンライン着付け教室3期 2月8日(土)20:00〜21:30 始まります。

隔週土曜日 90分間です。

関心のある方はこちらからメッセージください。

 

 

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山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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