自然から学ぶ「ヤドリギ的生き方」の是非☆「二方よし」と「三方よし」の商いの違い
自然は大きくていろんなことを教えてくれます。
この時期は花もなく、葉っぱを落としている木も多くて、木や幹の動きがよくわかります。
本質を露わに見られる感じがします。
それが「わびさびの世界」だよと教えていただいたのは桂離宮を案内してくださった宮内庁の方でした。そのお話はこちらです。
「桂離宮」最高のおもてなし☆侘び寂びの世界1
一度、視点を教えていただいて意識するようになるとそのように見えてくるものですね。
何も考えていなかった元の状態には戻れなくなります。
蓼科を散歩していると白樺林がありました。
その辺りの木にはヤドリギがいっぱい付いていました。花が咲いたほどです。
ヤドリギは半寄生で自分でも葉緑素を持っているため光合成ができますが、他の植物(寄生主)からも栄養を取って成長します。ふつうの植物にあるような根っこがなく、土からは成長に必要な栄養分が吸収できないからなのです。土に落ちた場合は繁殖ができません。
ヤドリギは大変賢い仕組みで生きています。
その果実は固い果皮に包まれていて、中の果肉がねちょねちょとしています。実を食べた鳥は、フンがくっ付いてお尻から離れず気持ちが悪いので、樹の枝にこすりつけてフンを取ろうとします。この時にヤドリギの種もフンと一緒に樹の枝に付着し、無事に宿主を見つけて寄生根をのばして寄主に固定され、成長していくという仕組みなのです。
ヤドリギは完全に鳥任せです。鳥もヤドリギの果実を食べたお礼に種子を運んであげているという仕組みです。
ヤドリギは冬の間にも鮮やかな緑色なので、万葉の人々は強い生命力を感じ、聖なるめでたいものとしたようです。
ヤドリギが神聖な植物とされ信仰や崇拝の対象となっていたのは、日本だけのことではありません。キリスト教以前の古代のヨーロッパでも万病に効く薬とされていました。ヤドリギの下で思う人にキスすると結ばれるという言い伝えはよく聞くところです。
クリスマスのリースにも好んで使われるのは実が可愛いだけでなく、そんな謂れからかもしれません。
これほど寄生されたのでは木も持ちません。遠からず枯れてしまうのではないでしょうか。
枯れたら寄生したヤドリギも枯れるしかないのでしょうね。
結局、自らも破滅するしかないのに止められないこの植物に私は節操のなさを感じます。
宿探しは鳥任せ、住まいは居候。粘着性のある果実を使って種子を拡散し、他の樹木に寄生して生長するヤドリギ。人間だったら考えられない厚かましさを感じます。
木を見て怒るのは私くらいのものでしょうか(笑)
植物はその生き方を変えることはできないのですが、この花の繁栄を見るとき
自分の商売においては誰かの犠牲の上に、自分たちさえよければ良いという考えは破滅しかないと思うのです。
やはり「二方よし」ではなく「三方以上よし」の商いを目指すと誓いました。
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