速さによって「見える景色」は違う☆品格の教科書に載らなかったおばあさんの教え
![](https://y-yukiko.jp/wp/wp-content/uploads/2019/09/F4FFEF98-43FA-48BE-A4AD-64FB42ECA18D.jpeg)
「品格の教科書」に載らなかった話
新幹線に乗ると京都から東京へは2時間で着いてしまいます。
早い!
こんなに近かったのかと思います。
景色は飛ぶように後ろへ去っていきます。
浜名湖も、富士山も、見ようと待ち構えていてもうっかり見損なってしまいます。
京都へ帰って2時間歩き続けてもそれほど遠いところへはいけません。
移動する速さが違うのですから当然です。
学生時代、京都のおばあさんが
「ゆきちゃん、できるだけ歩いておみ。歩くと見えるものが違うよ。色々なことに気が付くから。」
それからは、ちょっと遠いなぁと思っても意識して歩いてみることにしました。
歩いてみるといろんなことに気付きます。
こんなところに銭湯がある、
「コレなに?」と思ったら畳のヘリを専門に売っているお店、
業務用の和紙やさん、
アンティーク家具屋さんばかりが並んでいる通り、
こんなところに素敵なカフェがあった、
お豆腐屋さんの前で50円でおからを売っていたり・・・
色々な人の暮らしも見えました。
そこで畳半畳分もある京都の街の大きな地図を買いました。
帰ったら、その日歩いた道を黄色のマーカーでなぞりました。
また行きたいと思ったお店の位置も復習できますし、
次はこっちの道を通ってみようと考えるのにも役立ちました。
4年間にこの地図は真っ黄になりました。
![](https://y-yukiko.jp/wp/wp-content/uploads/2019/09/チョコレート屋さん-1024x768.jpg)
チョコレート屋さんの店構えも京都ならでは。
「洋服で歩いているとのと着物を着るのとでは、見える景色が違う」
サロンで着付けした人が言われます。
洋服を着ている当たり前の日常と「着物を着た私」の気持ちは大いに違います。
もう一つはこの「早さ」にあるのではないかと思うのです。
着物は動きが制限されます。
いつものように大股でさっさと移動することはできません。
ゆっくりと歩くことで、見える景色が変わるでしょう。
それを自分で体験して、自分で気付くことって大切ですね。
きっと世界が広がると思うのです。
この記事へのコメントはありません。