上賀茂神社、かつらに角隠しで本格的な和装結婚式

京都さんぽ

「昔ながらの和装で結婚式をしたい」

最初からそう言っていた娘の衣装決め、カツラ屋さんへはいっしょに見にに行きました。

上賀茂神社で挙式される方はやはり和装がほとんどなのですが、披露宴などに洋装されることもあるためかカツラは被りません。

髪型は「新和装」と言われる髪型です。

 

 

和装をする上で、一番感動したのはカツラ屋さんです。

まずは、和風の建物のキチンとさに私たちも背筋が伸びる思いでした。

季節の歳時記に合わせたをお干菓子を出してくださいました。

当サロンのすぐ近くの「永楽屋」さんのもので祇園祭、大文字など7種類ほどあるんだそうです。

 

花園にある今西さんはとても丁寧でした。カツラを合わせるだけでも衣装を着せて着姿を見せてくださいました。

 

まずは頭の大きさに合わせてカツラの原型を選びます。

それが決まったら、その人の顔に合わせて髪を結うのです。

 

実は、私は日本舞踊を習っていました。

学生時代の最後に祇園の歌舞練場での発表会に出ることになりました。

舞台に出演する前に、祇園へカツラ合わせに行きました。

テレビや映画の時代劇の最後の字幕に出てくるYカツラ屋さんです。

 

 

「うちのは全く違いますよ」と今西さん。

軽くて柔らかい、質が全く違うんだそうです。

小学生の頃、子ども歌舞伎に出演した経験がある娘も実感したようです。

 

 

見た目にも柔らかい髪質できれいです。

 

 

主なお客さまは芸能人や芸妓さんなんだそうです。

京都の花街では舞妓さんから芸妓さんになると、自分の髪の毛を切ってお座敷がかかった時だけカツラをかぶります。

 

舞台用でその時だけ使うのとは違い、毎日使う物だから自分に合わせて良いものをお誂えされるのですね。

 

簪のセットが収められている箱がずらりと並んでいます。これはほんの一部です。

 

 

「こんなにたくさんあるの?」

壁一面に収納されたかんざしの多さにもびっくりしました。

素材もいろいろで、華やかな金具で作った花に珊瑚をあしらったもの、鼈甲細工のようなものも色が明るいものからしっとりした落ち着いたものまで本当にさまざま持っていらっしゃいました。

さすが京都!!!

上賀茂神社が世界遺産に登録されてから特に全国から結婚式を挙げにいらっしゃるのだそうです。

 

葵のかんざし

 

 

「上賀茂神社さんだけで使える葵のかんざしです」

神社のテーマにもなっている葵は「葵祭」には行列して歩く人全てが葵の葉っぱを身につけます。

そのために神社内で葵の葉っぱを育てています。

 

今西さんのおじいさんが髪を結い上げられます。

 

 

帰ろうと思ったら無口なおじいさんがいらっしゃって、

黙々と髪を結い始められました。

新聞にも紹介されたのだそうです、

 

新聞記事

 

 

このような特殊な技術を守っていらっしゃるのか! 現場に立ち会えて、職人芸に感動しました。

 

昔から続く素晴らしい伝統技術を残してほしいと思いました。

 

 

 

品格の教科書」は今に伝わる所作や作法の意味を書いた本です。

全国の書店さん、

またはアマゾンで手に入ります。

 

 

 

山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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