使い捨てにするか、長く大切に使うか?自分の価値を大切にするモノ選び☆「ゆっことお話会」しませんか?

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江戸時代・明和元(1764)年から宮廷御用達のお箸専門店として約240年間続くお箸専門店です。

 

「お箸買うてこ。前を通ったのも何かのご縁やし」
お箸一品でなんと270年も続いている「市原平兵衛商店」へふらっと寄りました。

ウインドーに置かれた賞状です。

いつも家で使っているお箸が傷んできたのでちゃんとしたお箸が欲しいと思っていました。
京都に居て久々に買うのだから良いお箸を選ぼうと思い「買うなら市原さんで」と思っていました。
私の思いは少し高くても「ちゃんとしたお箸」「良いお箸」が欲しいと言った漠然としたものでしたが、一体それって何を選んだらその思いは実現するのでしょう?

 

食事用をはじめ、あらゆる用途に合わせて材料を選び、使いやすさを追求して、最適の箸を提供してきました。店内に並ぶ箸は400種もあります。

6畳間ほどのお店にはズラ~とお箸が並んでいます。
端から見てみましたが「○竹はし ¥・・・」と書いてあるだけで違いがわかりません。
しばらく見ていたら店主、市原さんが話しかけてこられました。
「どんなお箸をお探しですか?」
「軽くて持ちやすくて先が細いものが良いです」
「それならコレがおすすめです!」とたった一つ勧めてくださったのは正に私が欲しかったそのものでした。

 

勧めてくださったお箸は先の細さが素晴らしい!持ち心地も最高でした!

「先がこんなに細くてもしなやかで長持ちしますよ。良い材料で良い職人さんが作ったものはそれなりの値段がしますがモノは確実に違いますよ。安モンをどんどん買い換えるか、ええモンを大切にして使い続けるかはその人の考え方次第やけどね」

 

すぐ横に置かれている「すす竹のお箸」が気になりました。

 

先代7代目が考案された「みやこ箸」は
茅葺きの民家の天井裏などに使用されていた竹がいろりやかまどの煙で煽られ、丈夫で反りにくい素材となったものだそうです。色や柄が皆違って味があり、しばらく見とれていました。

「スス竹って古民家を解体した時に出てくるのですか?」

 

「だんだん壊す茅葺きの家もなくなったし、材料がなくなったら終わりやね。スス竹を買うのも博打みたいなもので古すぎるとボソボソだし長い箸を作りたいと思って節から節が長い竹を買うと肉が薄くて箸にならへん場合もあって職人さんが苦労するんですよ。こんなん買うたスス竹が皆箸になったら儲かってしゃあないけどなあ、そうはいかしまへんわ(笑)取った竹が違うから皆柄が違いますやろ」
説明だけしてさっさと奥へ入ってしまわれました。

 

「少々高くても」が問題で一膳7〜8000円で家族分はちょっとしんどい!
結局、かなり妥協はしましたが市原さんが説明してくださったことを参考にしてじっくり選んで買ってきました。とっても満足な買い物ができました。

 

帰り際に、
「このお箸は食洗機に入れないでね。手で洗ってすぐに乾いた布で拭いて乾かして寝さかせておいてね。立てておくと反っちゃうこともあるから。」「そうやって使うてくれはったら長いこと使えるわ」とアドバイスを下さいました。

 

買い求めたお箸です。「表側は全く一緒で見分けがつかへんけど裏の柄は違っているのでできれば同じのを組み合わせて使ってくださいね」と裏を並べて頂きましたが私にはよくわかりませんでした(^^;;

お店へ入った時 〇〇製・・・¥・・・では「私は何を選んだらいいの?」と路頭に迷ってしまいます。その点ネットでは検索すればそこそこの情報が得られます。写真だけでは伝わらないときっちり説明がされているのを参考に選べます。
でも何グラムと書かれていても果たして重く感じるのか軽いのか、すべすべして見えていても触わり心地は伝わって来ません。
お箸に限らず両方ができる、体験できるお店があったらいいと思いませんか?
思いを汲み取って「あなたが手に入れるべきはコレ!」と明確に教えてもらえるのはありがたいですよね。
実物を見て触って感じて納得して選びたい。さらにプロの目利きとそれにまつわるバックストーリーを聞けたら私にとってはエンターテイメントな場所になります。

 

着物のバックストーリーをお伝えするのは私の役割なんだと思っています。

着物も同じなんだろうなと思いました。
それぞれの着物には作った人の思いや苦労話しが山のようにあります。職人さんは何ヶ月もかかって考え技術を駆使して作ります。どんなに一生懸命作っても自分の手を離れたら二度とその作品に会うことはありません。だからこそお客様に関わって直接手渡す私たちがきっちりその思いやストーリーを伝えていかなければいけないと思います。
「着物のコンシェルジュ」として私がそのような役割を果たせるといいなぁと思います。

 

山兵、京都のさろんで私とお話し会をしませんか。

着物の話だけではなくその時々の雑学を含めてどんなお話になるかは来てくださった方次第、話の成り行き次第です(笑)「とっても居心地がいいね~、いつまでも居たい感じ」と来てくださった方が皆さん口を揃えて言われる「秘密のお部屋」でお茶しながらゆったりした時を過ごしましょう♪ もちろん着物体験もできますよ(^^)

 

* ゆっことお話し会・着物体験付き

● とき  8月18日(土) 14時~16時
       19日(日) 14時~16時
       20日(月) 10時30分~12時30分
              14時30分~16時30分
       27日(月)  14時30分~16時30分

 

● 場所  山兵、京都さろん
● 会費  1000円
着物に関するお話でなくても美味しいお店のお話しや経営のお話しも大歓迎!楽しくお話できて一緒に元気になれればいいですね。楽しい時間を過ごしましょう🎵
9月の予定もまたアップします。「出張で京都に行くよ~」「京都に遊びに行く予定が入ったけどこの日いる?」なんていうことも「お問い合わせ」に入れてくださると嬉しいです

山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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