「ラベンダー紫」に憧れて

旅行

「ラベンダー色に包まれたい!」と思ったのは、北海道・富良野の冨田ファームが話題になり始めた頃でしょうか。

一面、紫に埋め尽くされた雑誌の写真やポスターに惹かれて北海道へ行きました。

 

 

岐阜では高山の近くの「清見村」でもラベンダー畑が有名です。

 

 

「もうやめたんです」

えっ、せっかくここまで探してきたのに・・・・

「ラベンダー摘み放題1,000円」がネット検索で見つけて、信州の山の急な細い坂道を行ったり来たりしながらようやく辿り着いたのでした。

 

Iさんは一瞬困ったような顔をされましたが

「特別にいいですよ〜」とラベンダー畑に案内してくださいました。

 

 

ラベンダーは水捌けの良い爽やかな空気を好むため、斜面で育てられている場合が多いです。

Iさんのお家からさらに山道を上がった見晴らしの良いところに、何種類ものラベンダーがきちんと植えられていました。

 

 

「ラベンダー摘みはやめちゃったんですよー。お金は要らないから好きなだけ持っていってください。」

 

えーー??

 

「せっかく咲いた花だから皆さんが喜んでくださればいいと詰め放題をやったのですが袋を渡すと、詰められるだけ詰めなくちゃ損だと花が痛もうが、茎が折れようが、ギュウギュウに詰めている姿を見たら、もういたたまれなくなってねー。もうこれ以上、人間のあさましさは見たくないと思ってやめちゃったんですよ」

 

 

ドキッ!!

実は、私も“詰め放題”に惹かれていったのでした。

 

Iさんの想いに触れて、この方は本当にラベンダーを愛しているからこそ丹精込めたラバンだーを素直にたくさんの人が喜んでもらえたらと思っておられたのだとその想いに触れて、心の中で深く反省!!!

 

遠慮して少しだけいただいて帰ろうとした私にIさんは手に持ちきれないくらい摘んで渡してくださいました。

 

お家に帰ると見晴らしのいい高台の縁側で冷えたお茶を出してくださいました。

 

 

「ポプリ、作ってみませんか」

 

 

キレイなラベンダー色のリボンが入った箱を持ってきて10本ほどのラベンダーの束をリボンでマラカスのような形に仕上げていく方法を丁寧に教えてくださいました。

いつもなら自分はいいわと参加しない主人も人生初、ポプリ完成!

ラベンダーを大切に育てていらっしゃるIさんの想いに巻き込まれたのでしょう。

自分でも出来栄えに満足そうでした。教え方が上手だっただけなんですけど(笑)

 

 

野菜の詰め放題の番組を見るとラベンダーとIさんのことを思い出します。

自分の浅ましさへの戒めも含めて。

 

 

 

ブログの読者登録、こちらからできます

 

 

 

品格の教科書」は全国の書店さん、

またはアマゾンで手に入ります。

 

 

 

 

 

 

山本由紀子

558,577 views

明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

プロフィール

ピックアップ記事

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。