京都のお香屋さん 1 林龍昇堂

京都さんぽ

「そのお店はお線香中心ですか?お香を見られるんですか?」30年以上、お香を習っていらっしゃるSさまから聞かれました。

サロンへ来られる前に西本願寺近くの「薫玉堂」へ寄って来たのだそうですが、ほとんどがお線香だったそうです。

薫玉堂さんも老舗香木店ですが、最近は中川政七商店さんと組んでスタイリッシュな提案をして東京や横浜のファッションビルにもお店を展開していらっしゃいます。本店は西本願寺の前だからお線香の取り扱いが多かったのだと思います。

 

 

その日、Sさまと山田松香木店さんへ聞香体験にご一緒することになっていました。

今日は「京都お香デー」

長く習っていらっしゃるSさんとお香屋さん巡りを楽しみにしていました。

 

 

まずはサロンから近い三条堀川「林龍昇堂」さんへご案内。

 

 

私は二条城のお庭の梅から作られた可愛らしい練り香を懐紙に包んで「文香」として使っています。

 

ご自分のお好きなのを選んでください。重さで量り売りです。

 

時代劇に出てくるお医者さんがゴリゴリと擦りつぶしてお薬を作っているようなあの道具で作っていらっしゃるのを見たこともあります。いろいろなお話を聞かせてくださるので、この店行くのは結構楽しみにしています。

おうちの皆さんは気軽にお香の話をしてくださいます。

 

外のウインドーには十二支の可愛らしいお香たてがありました。

 

店先には作業中の香木も置いてありました。

 

店内では、若い奥さんがお香を切って揃えていらっしゃいました。

 

ビーカーのようなものにはいろいろな香木が入っていました。どうぞ自由に匂いを嗅いでくださいね。

 

香りを嗅いでみました。これも経験

 

でも焚いたときの匂いとは違うんですよね。

 

着物に入れておく防虫用のお香を買ってきました。

 

 

「もちろん、高い伽羅なんていうのはいい香りがするんですが、勿体無くてなかなか使えないんですよ。ちょっと手軽に楽しめる沈香で何かオススメないですか」とSさんが聞かれました.

 

無造作に奥から出してくださったのは木端。

 

私にしてみればこんなものがこんな値段するのか?

東南アジアのみで、自然のなせる偶然から長い年月をかけて育まれたこと、使えば灰となって無くなること、もう作れないことを考えれば貴重なものです。

 

 

「目が詰まったものがいいんですよ。比重が重いもの」

「同じ木でも上の方と下の方では香りが違ほど微妙なものなんです」

「黒っぽいのと茶色っぽいのと、黄色っぽいのがあるでしょ。みんな香りが違うの。でもどんな香りなのかは焚いて見ないと分かりません。賭けみたいなものです(笑)」

 

 

私に話されているSさんの話を聞いて、奥さんが言われました。

 

ご自分のお好きなのを選んでください。重さで量り売りです。

 

 

「この沈香、たぶん普段使いに惜しげなく使えそう。良いお店を紹介してもらって友達にも教えてあげよ、ありがとう」とSさんが喜んでくださいました。

私も香木の知識や選び方、使い方を教えてもらって良い勉強になりました。

 

 

 

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山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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