誂えた着物はどのようにして出来る?「着たい時が欲しい時」地元の仕立て屋さんと連携して間に合わせます。
「もっと早く頼めばよかった!」
買いに行ったらサイズが合うものを探してすぐ着られる洋服と違って、着物を着たい気持ちになってもすぐには間に合いません。着られるようになるまでには色々な工程が必要です。日頃、裏でやっていることを簡単に説明します。
着物はほとんどの場合、その方のサイズでオーダー仕立します。着物は反物と言って長いまま巻かれていたり、仮縫いされていたりして多少の流れは違いますが、
1、加工 → 2、裁断 → 3、仕立 → 4、検品 の流れです。
1、加工
仮縫いしてあった着物は解いてざっくり縫い合わせて反物の状態に戻して 筋消し(仮縫いによってできた線)を消します。<湯のし>
紬などはのり気を取ったり生地を整えたりするために湯のしや湯通しをします。
汚れ止めの加工、パールトーン加工もお仕立て前にかけます。
パールトーン加工はこちらをご覧ください。
2、裁断
山本呉服店では着る方のお顔を思い出しながら店内で母か私が責任を持って裁断します。
全国ほとんどのお店では買っていただいた着物はサイズだけを書いて仕立て屋さんへお任せになります。でもそれでは仕立て屋さんには大きさだけしか伝わりません。「そんな非効率なことをやってるね」と同業者からは笑われますが、これは譲れません。
3、仕立て
地元で何十年もされている熟練の仕立て屋さんに取りに来てもらいます。その時に柄合わせの趣旨をもう一度確認しながら伝えて、それに従って一枚一枚丁寧に手縫いで縫っていただきます。
現在は海外仕立てが主流になってしまいました。日にちもかかりますし、柄の打ち合わせもできません。やはり日本の着物は日本人で、何十年のキャリアを持ち近くにお住いの顔のわかった方に今後もお願いしたいと思っています。
4、検品
出来上がった着物は検針機をかけ(針が入ってないかを検査)縫い方やだり吊り(着物地と裏地がきちんと添っているか)を見て文庫に入れます。
「着物を着たいなと思われた時が欲しい時」山本呉服店は今まではどんなことをしても間に合わせてきました。それには色々な加工をしてくださる専門職の方の協力体制があってこそ実現できたことです。どの工程ができなくても出来上がりません。
「着物が着たい」「着物を着ていったらいいだろうな」なんて思える時はご相談くださいね。その思いに「チーム山本呉服店」で最善を尽くします。
「無理!」って諦めないで相談してみてください。問い合わせフォームに書き込んでくださいね。
この記事へのコメントはありません。