3年ぶりの祇園祭にワクワク4☆放下鉾の巡行出発、船鉾に木賊山も
京都さんぽ
新町通りの下のほうには大好きな「船鉾」があります。
山鉾の巡行の順番は毎年くじ引きで順番を決めます。
ですが、「くじ取らず」と言って長刀鉾は先頭、船鉾はいちばん最後に決まっています。
安産のご利益があります。
ぼーっと見ていたら一つの山が駆け抜けて行きました。
写真で鎌が見えたので「木賊山(とくさやま)」だったようです。
謡曲「木賊(とくさ)」のお話から、我が子を人にさらわれて一人信濃国伏屋の里(岐阜県から中央道を長野県へ抜けた昼神温泉あたり)で木賊を刈る翁を表しています。
御神体は腰に蓑をつけ左手に木賊、右手に鎌を持っています。
息子と再会できたことで、ご利益は迷子(再会)です。
ちょうどお囃子が鳴り始めて動き始めました。
いよいよ動くのか!
放下鉾には稚児の代わりに子供くらいの等身大のお人形さんが乗っていました。
鉾の先頭にお稚児さんとして人間の子供が乗るのは長刀鉾だけです。
どこの子供さんが祇園祭のお稚児さんに決まったかは京都では毎年大変な話題で新聞でもテレビでも大きく報道されます。
放下鉾のお人形は、よく見ると文楽さながらに3人の人形使いが生稚児と同じ動きで操っておられました。
「おおそうだったんだ〜」新しい発見があると嬉しくなります。
横を通り過ぎるときには大きな車輪が目の前に付きました。
車輪には放下鉾の家紋「州浜(すはま)」が可愛らしく付いていました。
鉾を組み立てる縄は芸術的に美しい。
各鉾町がそれぞれの工務店さんと組んでその技術を保持しています。
木で作られた車輪は前後しか動きません。
巡航には道の角を回るには90度方向転換をしなければいけません。
青竹を敷き詰めて水を撒き、その上を車輪を滑らせます。
そのための青竹と桶が鉾の下に積まれています。
お囃子の音にワクワクしながら目の前をゆっくり通り過ぎる鉾を見送って祇園祭に浸っていました。
お祭と同様、風習や作法にも歴史や謂れがあります。
その意味は人間関係を円滑にする知恵が詰まったものです。
「品格の教科書」では父やお婆さんから教えてもらった「意味」を知ることができます。
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