愛してやまない「芳光」のわらび餅

昨日は お・し・の・びで名古屋へ仕事
名古屋へ車で行く私には楽しみなことがありました。
芳光へ寄れる。
あのわらび餅が手に入る!
昨年の夏真っ盛りに友人の朗読家、高貴渼さんの会に名古屋に行った時も、内心 芳光でわらび餅を買うのを楽しみにしていました。
ところが、夏はわらび餅は作らないんです。
それはそうですよね。
夏の暑さでは固まらない?だらける?冷蔵庫にも入れられない代物だから仕方がない、というか お店の信用をなくす位なら売らない方がいいと言うお店の姿勢にも共感できました。

徳川美術館のすぐ近くのお店にはひっきりなしにお客様が入って来られていました。
以前、小さなお店の時はこんなもんじゃなかった。もっとおいしかったという人もありますが、私にとってはこれでも充分!最も好きなお菓子の一つです。
学生時代身を寄せた京都の親戚のおばあさんも叔母も和菓子が大好きでした。夕食が済むとすぐに食べられるようにテーブルの下にはいつも生菓子が置いてありました。とりわけ近くの和菓子屋さんのわらび餅が大好物で「高すぎるわ〜!」と言いながらも1個450円もした(何十年も前の話ですから)わらび餅を3個ずつペロッと食べていました。
そのお菓子屋さんの息子さんが名古屋へ修行に行くと聞いて、おばあさんたちは激怒しました。
「京都に立派なお菓子屋さんがなんぼでもあるのに、どうして名古屋なの!」京都人のプライドが傷つけられたような怒り方でした。
その息子さんが修行に行かれたのが芳光だったのです。わらび餅を見るたびにそのシーンが蘇ります。

満足感が半端ない取り合わせ
お店には香ばしいきなこの香りが奥から漂ってきていて鼻を包み、おいしさをを保証してくれました。
皮になる蕨餅のなめらかな弾力、こし餡のきめ細やかさ、両者の調和の良さ、私の中では最上級の和菓子です。
このわらび餅が食べられて、幸せ❤️
滅多に名古屋へは行かないので、一生にあと何回食べられるのだろう?と思ってしまいます。
のれんの奥からひょっこり、おばあちゃんが顔を出されました。来店したお客様に対するその笑顔は空襲や大変な時代を超えてきた人の深いメッセージに見えました。
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