帯締めは自分色☆人生を変えた出会い

「ちょっとちょっと、そこのあんた」
大手小物屋さんの展示会場で 突然、呼び止められた。
えー? ? ? 手招きされて近づくと
「あんたの色はこの色やこれ絞めなさい」
はぁー? ? ? ? ?
いきなり見ず知らずの人を呼び止めて 帯締めを買えてなんて、なんて失礼な人!!!
とギロット睨み返す。
相手は一向にひるむ様子もなく、もう一度
「これあんたの色や。 そんな色締めてたら あかん」
○十年前の私は帯締めと言えば、ピンク系ばかりしていましたいた。その頃は そういう時代でもありました。
勧められた色は 淡い紫色、藤の花のような色。
こんな地味な色!
と思っている私には一向にお構いなしに、その帯締めの素晴らしさを説き始めた。

真ん中でギュッと締まります。
両方の腹が開かれていて真ん中は一緒に組んである。
今まで見たこともない、そんなものがある? そんな組み方ができる? なんて思ってもみなかった。
「こんな組み方できる人、もう何人もいないんだよ。
誰でもできる仕事じゃない、
この私だってこの組み方に関しては この職人さんにはかなわない」
その時初めて聞いた帯締めの作り方。
帯締めの職人は一人一手、一つの組み方を覚えたら、一生その組み方だけしかしないんや。
手には脂がない方が良い帯締めが組める、高齢のおばあさんには敵わない
帯締めはなぁ、着物や帯に合わせるんやないんや、その人の個性でするもんや、 あんたの色はコレ!

平田先生との思い出は数々あります。
自身も組紐の作家さんで、伝統工芸士の職人さんたちを束ねる親方との
衝撃的な出会いでした。
よほど、自信がなければあんな決めつけはできないでしょう。
技術の素晴らしさとを聞いているうちに、私はその帯締めに魅了されました。
一見、地味だと思った淡い紫色はとても品のある色に思えました。
値段を聞いたらとんでもなく高くてびっくり!!
私が今までしていた帯締めの3倍はする
でも買おうと決心。
その出会いから、帯締めに対する見方が全く変わりました。
締めてみたらすこぶる閉まる!
白い帯にはボケるのかと思ったけど、その帯締めは存在感があってスッキリ品を添えてくれていました。
世界が違って見えました。
昔から女性の厄年33歳に実家から長いものを贈るという習慣がありました。
帯や帯締めを贈って長寿を願ったのです。
その出会いが私の世界を広げてくれました。
その出会いは今も忘れない!
その人にとって本当に良いものをお勧めしよう
「プロとして、自信と責任を持ってアドバイスしたい」
私の人生を変えた出来事でもありました。
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