「レンタル」の合理性を選ぶか「自前」の誇りを選ぶか☆家紋がその気持ちを語ります。

きもの男子

2018年を振り返ると羽生結弦さんのベストドレッサー賞受賞、本庶佑さんのノーベル賞受賞とキリッとした黒紋付に羽織袴姿が話題になりました。紋付羽織袴は結婚式、成人式や大学の卒業式、式典出席、神社やお祭りの役、お茶や習い事など大切な時に着るものです。

黒無地に白抜きの紋がくっきりと見えます。前は胸に二つ後ろは背中心と後ろ袖両方です。

 

紋付羽織袴は男性の第一礼装で燕尾服やモーニング・コートと同じ格があります。紋付の着物に袴をはき、紋付の羽織を着ます。紋付は江戸時代の武家では略礼装(礼装は裃をつけた)とされ、庶民男子の最上級の礼装でした。明治時代に太政官令で礼装を定めた時に紋付と羽織が黒無地、袴は仙台平と言って縞柄(ストライプ)としたのはなのは燕尾服と並んで違和感がないようにするためだったそうです。

 

「本庶さんの紋付はもちろん自前だったんだよね~」紋を見ればご自分のものであることは一目瞭然です。家紋はそれぞれのお家で代々決まっています。

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本庶佑さん、ノーベル賞受賞は紋付羽織袴姿で☆男性の着物のドレスコード

 

レンタルは誰でもいいように一般的にたくさんある紋が付けてあります。

「五三桐(ごさんのきり)」や「鷹の羽違い(たかのはちがい)」などが多いです。真っ黒な無地の着物と羽織に家紋だけがくっきりと浮かび上がります。特に男性の紋は直径4センチ余りもあり、しっかり目立ちます。

高級な外車に乗り付けてきた人をすごいなー、かっこいいなーと憧れの目を向けたのによく見たら「わナンバー」

「なあ~んだ、大したことないじゃん!」って残念な感じです。

 

羽生結弦さんの色紋付姿は完璧な美しさです。「日本的な文化を忘れないようにしたいと思います 日本人として 胸を張っていられるかどうかそれが一番大事なのではないかと思います。」livedoorブログより

 

家紋は家系、血統、家柄、地位などを表わします。

羽生家の家紋は「三つ盛り亀甲に花菱」らしいです。

 

下の紋はよく似ていますが、どこが違うのでしょう?

よく似ていますが全く別の紋なのです。

 

三つの亀甲(亀の甲羅のような六角形)の間の隙間が有るか無いかで、この紋は羽生家の家紋ではありません。

 

紋付に家紋をつけているというのはそのお家、先祖代々を背負って自分がその場にいるのです。紋付こそご自分だけでなくお子さんやお孫さんへ代々引き継いでいくことは素晴らしいですね。

紋付を着るだけなら借りても着れますが日本を背負う気迫、代々の先祖や家を背負う覚悟を感じるカッコ良さは真似できるのでしょうか?

 

自分のお家の家紋を入れて紋付を着るということはそんな気持ちが表れるものだと思っています。

あなたはどう思われますか?

 

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山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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