日本建築の最高峰を集めた京都迎賓館を体験してきました。

京都さんぽ

「迎賓館の下見に行くけどお母さんも行く?」次女が誘ってくれたのでこの機会にと思い行ってみました。

 

 

京都迎賓館は国賓の接待などのために2007年に御所の一角に建てられた地下一階地上一階の数寄屋造りの建物です。日本を感じていただきたいということで最高の技術を持った方たちが精魂込めて作られたものばかりです。

折しも上皇陛下ご夫妻が京都へいらっしゃていて迎賓館の隣の大宮御所には到着を待つ人たちが並んでいらっしゃいました。

仙洞御所の入り口から遠く離れて何百人もの人がお迎えしていらっしゃいました。

 

 

朝、あらかじめ次女が並んで撮ってくれた整理券を持って中へ入場しました。(解説付きでなけければ予約なしで入れる場合もあります。)

真ん中に池を配した日本庭園をぐるっと回るように部屋が作られています。

 

 

池にはミス日本(?)の錦鯉ばかりがいっぱい泳いでいました。

 

舟遊びもできます。最初に船に乗られたのはブータン国王夫妻だったそうです。

 

呉服屋の私が興味があったのはやはり龍村織物さん制作の綴織(つづれおり)緞帳です。綴れ織りは柄を表現する横糸の色糸をその部分だけ掬うように織り込んだ、いわゆる糸で絵を描いていくようなとても手間のかかる織物です。

 

夕日の間と名付けられたお部屋には立派な2枚の綴れ織り緞帳が飾ってありました。

東に朝日が昇る比叡山。

 

西側には愛宕山に沈む夕日が描かれています。

 

こちらは藤の間です。立体感があって重厚で見事です。

ザーーッと時々来る雷雨と御所内の長ーい砂利道を考えると洋服にしました。

 

 

金プラチナ箔で描かれているそうです。

 

一番気に入ったのが戸に描かれたこのデザインです。日本の伝統柄の匂いを引き継ぎながらモダンで素敵でした。

 

現代にデザインされた几帳(きちょう)です。

 

 

薄く菱形の柄が織り込んである生地は透け感がある「羅織(らおり)」です。盛夏(真夏)に着る着物の織り方です。

縦の布にはふっくら日本刺繍がされていました。かわいい〜!

 

 

釘隠しもオシャレでした。

 

「結び」という釘隠しです。

 

五七桐の桐、宮内庁の紋です。

 

 

今回迎賓館を見学して思ったのは「割と普通だな〜」という印象でした。

というのも一見、豪華に見えてはいけないのだと思いました。長く伝えるために見えないところで心を砕いてあります。「ここまでやるか」の心意気でした。

 

皇室の方がお求めになる着物や帯も奇をてらった目立つ色柄のものはありません。しっかり着た技術で作られた一見普通に見えるものを組み合わせて長く使いまわされています。その心と同じでこの建物は何百年も変わることなく引き継がれていくのでしょう。

 

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山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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