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「忍耐の織物」と言われる本塩沢の実力はシャリ感☆伝統工芸士さんの誇り

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酒井織物さんで350年の歴史を持つ本塩沢の興味深いお話を聞いてきました。

織物はその産地の名前が付いていて、「塩沢」は日本有数の豪雪地帯、南魚沼市塩沢町で織られています。塩沢は横糸に強い撚りをかけて独特のシボがあります。さらっとした肌触りが特徴でもともとは単(ひとえ:暑い時期に裏をつけずに表地だけで仕立てます)で着る着物でした。今は裏をつけて着ることもあります。

 

表面にシボがあってざらっとしているのが見えるでしょうか。

 

塩沢で作られている織物には4つの種類があります。その中で越後上布だけは麻で、あとは絹糸を使用します。

 

塩沢で伝統工芸品に指定されている織物は4つです。越後上布、本塩沢、塩沢紬、夏塩沢です。反物の端に貼られている証紙が違います。

 

 

本塩沢と塩沢紬の違いを酒井さんは一目で説明してくださいました。

腕から袖の形にたくし上げた反物から手を離すと本塩沢はスルリと落ちます。それに対して塩沢紬は全く落ちません。それほど本塩沢はサラッとしているのです。

 

こちらの動画も見てくださいね。とても分かりやすいです。

 

はっきり言って塩沢紬とはお値段も圧倒的に違いますが、

本塩沢の着やすさ、着心地の差を見せつけられた思いがしました。

 

本塩沢は30工程にも及ぶ手作業で1点が出来上がるまでには数カ月もかかります。熟練した職人さんでも量産することはできません。酒井さんの工場では糸の生成から図案の設計、手織りまで自社で全部されています。

絣を糸に染めるご主人の技術と細かい縦横の絣を合わせながら織る奥様の共に素晴らしい技術があってこそ出来上がるものなんですね。

 

6月に京都みやこメッセで開く「京裳苑」では本塩沢も手にとって見れます。ぜひ職人さんのこだわりが篭った本塩沢に触れてみてくださいね。

何か一つ欲しいものがあったら「京裳苑」へ行きましょう!

 

第42回 京裳苑

◾️  とき   5月31日 (金) 6月1日(土) 2日(日)

◾️  場所   京都 みやこメッセ 1階  ( 平安神宮前 )

◾️  入場料  無料

ご予約を頂いた方のみにご招待状をお送りします。

「京裳苑」ってどのような催し? どんな内容なの?

 

6月は着物のメーカーさんが秋冬物の新作を業者に向けて一斉に発表する時期です。それをいち早くお客様に直接見ていただこうと始まったのが「京裳苑(きょうしょうえん)」です。今年で42回目になる京裳苑は岐阜の着物専門店、山本呉服店が一社で主催し一流のメーカーさんたちがみやこメッセの広い広い会場に見渡す限り一堂に出品してくださる業界でも唯一の素晴らしい展示会です。

3日間の会期中はそれぞれのメーカーさんの社長さんもしくは制作責任者の方々が会場へ来て頂け、自社のこだわりや制作秘話、思いなどを直接聞けるのも楽しみです。自分の手に入れたものがどのようなものであるかを知るとかけがえのない大切な宝物になります。

42年続いているのはひとえにお客さまの支持があってこそです。結婚前に親子で京都で選んで作っていただいた思い出と変わらぬ色柄の良さで、また代が変わっても親子、孫と一緒に京裳苑で選びたいと来ていただいています。

よろしかったらご案内をお送りしますので、お申込みフォームにアドレスをお知らせください。ご案内状もありますので送って欲しいという方はメッセージの欄にご住所を書いてください。

 

 

山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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