お盆と大文字

京都さんぽ

京都のお祭りや歳時記で一番好きなのは大文字です。

大文字に点火されると徐々に火の勢いが増し「大」の字が暗い山にゆらゆらと浮かび上がります。どこか懐かしい情緒があります。

 

学生時代にいた親戚の家では13日「お精霊さん(おしょらいさん)」をお迎えしていました。知恩院派のお寺の門徒だったので、毎日3食一汁三菜の精進料理を作ってお供えするのは叔母にとってかなりの負担(失礼)でした。少しぼやきながらもちゃんと昆布だしをとって仏壇に供えている叔母を尊敬してみていました。私はキュウリやナスに割り箸をさして動物を作るくらいしかお手伝いできなかったので(笑)

 

 

大文字は無縁仏も送る「送り火」です。(写真:ウエザーニュースより)

市内を見渡す山々に火が灯されます。「大文字」が8:00、左回りに「妙・法」「船形」「左大文字」「鳥居」と5分ごとに点火されていきます。私は「妙」が好きです。低い山に点火されるので、ビルの間からはっきりと見える場所に陣取ります。なので、鳥居は一度も見たことがありません。一度くらいは見たいと思うのですが、やはり「妙」の魅力には勝てません。

 

テレビ始め報道で「大文字焼き」と表現されるといつも悲しい気持ちになります。「大文字」はありますが「大文字焼き」はありません。

今年は規模を小さくして文字にはならないほどしか点火されないことになっています。さらにニュースでも取り上げられているように、8日の夜遅くにLEDで灯されたようです。長い歴史のある行事の意味を踏みにじる行為は許されるものではありません。

 

お祭りもしきたりもマナーもお稽古事も長年伝わるうちに形の継承だけになっています。意義を知っていればこのようなことはできないはずです。

もちろん、形を守ることは大切です。やり続けることによっていつかその意味を深く知る日が来るかもしれません。でも自然にわかるまで待っていられる人ばかりでないように思います。何しろ時間がありません。関心は次々と変わっていきます。興味を持った時にその意味を知る方法があることも必要なのではないかと思います。

日本文化の根っこにある意味やなぜ?をこのブログで、少しでもお伝えできればと思っています。

 

 

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                          山本由紀子

 

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山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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