見て、触れて、まとってワクワクの着物新作発表会「第45回京裳苑」☆シャンとして着崩れしにくい小紋「牛首紬」

イベント

「着物ランチ会」に着て行かれたこの着物は「牛首紬」の小紋でした。

 

第45回京裳苑にも会場入ってすぐに展示してあったのが「牛首紬」です。

 

石川県の白山の山の中にある旧牛首村で織られているのでその名前がつきました。

 

牛首紬は釘に引っ掛けても釘の方が抜けるほど丈夫な生地だということから「くぎ抜き紬」とも言われています。

 

「紬」と名前が付いていても、牛首紬は白生地です。

 

他の紬が糸の時に染めて色糸を織る(先染め)のに対して、牛首紬は白い糸のまま織ります。

その後、京都などで色柄を染めます(後染め

 

生地に紬のつぶつぶがあるものの後染めであることから、訪問着や小紋、無地の着物のカテゴリーになります。

「紬は普段着」と言われますが、牛首紬はパーティーやお茶会などにも着られています。

縮緬紋意匠の生地に比べて照りが出ないので、抑えた色合いです。

 

 

今は洋服でも「カジュアルダウン」の時代なので、あまり華やか過ぎて他の方から浮くのが嫌われるような場には適しています。

牛首紬のシャンとした記事の感覚が見て取れます。

 

「パリンとしているので、着やすいのが好きです」

とおっしゃっていました。

 

牛首紬について、京裳苑の会場からフェイスブックライブでお話ししました。

こちらをご覧ください。

↓  ↓  ↓  ↓

牛首紬のお話

 

 

伝統技術を受け継ぐ人がいなくなっています。

牛首紬でも着物を織る人はあっても、蚕の繭(まゆ)から糸を引く人が居なくなっています。

元を支える地味な仕事ですし、

そもそも、そんな仕事があることも知られていないのかもしれません。

それぞれの風土に根付いた紬が残っていくことを祈っています。

それには多くの方に着ていただくことでしょう。

私も多くの方にその素晴らしさを知っていただきたいと思っています。

 

 

 

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またはアマゾンで手に入ります。

 

 

 

山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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