虫干しの新たな方法☆面倒な虫干しを楽しんでやれます。
普通は呉服屋の備品としてしか使わない「衣桁(いこう)」が欲しいと言われて、
きっと私はキョトンとした顔をしていたのだと思います。
お客さまは笑って
「うちには座敷もないのに飾っておく場所なんてないと思っているんでしょう」
私が思っていたことをズバリ言われました。
「それもいいけど着物を着てどこかへ行きましょうよ」
当店では着物を着て楽しむイベントを月に2、3回やっていました。
たくさんの着物を買っていただいているのに着なくちゃ勿体無い!
でも何度お誘いしても、
その方は参加されることもなく、着物を着られることもありませんでした。
着ないのに着物を次々と買っていただくことは、はっきり言って呉服屋にとってはとても良いお客さまです。納品だけすれば良いわけですから。
でも私は、何故か悪いことをしているような気持ちがしていました。
使わないことをわかっていて買っていただくことが残念で、いつもイベントに強力にお誘いしていたのです。
でも、その日はお客さまがとうとう怒り出されました。
「良い柄やなあ、この柄が好きと思って作っているけど私が着たらイメージが崩れるの」
えーーー!!!
「着るばかりが着物の役割じゃないのよ!」
「それより毎日一枚づつかけて見て楽しんでいるの。
次々とかけていれば一度に虫干しをしなくて済むでしょ」
それには「なるほど」と思いました。
それから丁寧に説明してくださいました。
「毎日、タンスからその日の気分で一枚づつ着物をかけて見て楽しむの。会社でむしゃくしゃした時もその日の気分で着物をかけていいなぁって見ていると嫌なことはみんな忘れられるから」
それでも、
着てみてくださいよ、
と言ったら
「着る人は冬に夏物を着られないでしょ。私は好きな着物なら冬にだって夏物を出して楽しめるわ。
着る人よりよほど有効に着物を使ってるのよ」
それには返す言葉がなく、納得!
それ以来着物のイベントにお誘いすることはありませんでした。
そういう着物の楽しみ方もあるんだと教えていただきました。
「虫干しを一年中かけて一枚づつやる」そんなやり方もあるんですね。
着物好きな方、一年中着物を楽しむ方法いかがでしょう?
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きもの新作発表会
第43回 京裳苑
6月4日(金)5日(土)6日(日)
京都、平安神宮前 みやこメッセ
着物や帯を製作していらっしゃる染屋さん、機屋さん、和装小物屋さんが20数社出品する大規模で本物に触れられる一年に一度の機会です。
それぞれの作風や色柄があります。それを一堂に比べ、着て見られる機会です。
昨年はコロナでやむおえず中止しましたが、年1回42回続いている伝統の展示会です。
京裳苑の会場はこんな感じです
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何か一つ欲しいものがあったら「京裳苑」で選びたい放題☆「京裳苑」は着物好きにはたまらない1年に1度のお祭りです。
日本最大級の質と規模の展示会で選びたい放題!☆「京裳苑」(きょうしょうえん)にワクワク!
明日からいよいよ第42回京裳苑が始まります☆京裳苑の時の私たち
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