お辞儀は一回だけ、気持ちを伝えるものです☆「品格の教科書」P20お辞儀は、対等であることを表す儀式です

品格の教科書

「お辞儀は一回でいいから、しっかり頭を下げなさい」いつも父に言われ続けました。

 

 

西欧の人たちがハグしたり、握手したりするのと、日本人がお辞儀をして挨拶するのとは同じ意味です。

頭を下げるのは日本だけでなく東洋一帯に見られる挨拶です。

高温多湿な気候では夏場は特に不快感を抱きかねない為です。

 

すぐに馴れ馴れしく寄っていかないで、相手も自分も独立した人間であることを認め合おうとする儀式なのです。

 

 

「コメツキバッタはみっともない」と父はよく言いました。

 

 

「コメツキバッタ」は「ショウリョウバッタ」とも言います。

 

 

コメツキバッタは両方の後ろ足をつかむと、頭をピョコピョコ上下させます。 その様が、昔、水車などで杵を上下に動かせて白米にする作業「米つき」に似ていることから「コメツキバッタ」と言われるようになりました。

 

 

ビジネスマナーではお辞儀には3種類を使い分けます。

会釈(15度) 軽い挨拶 相手に対して無視していないという気持ちを表す軽いお辞儀です

敬礼(30度) 一般的な挨拶 お客様の送迎のときなどに相手に敬意を表すお辞儀です

最敬礼(45度〜90度) 深い敬意を表す挨拶、クレームの謝罪などのお辞儀です。

 

その時の気持ちを表す形として、お辞儀の角度は変わるものです。

 

 

まず、背筋をまっすぐ伸ばしましょう。

 

「1」で素早く頭を下げ 「2、3」でゆっくり戻します。

頭を下げたときにほんの一瞬、間を置くだけで所作が美しく、優雅に見えます。

 

お辞儀の際、身体の前で手を組む場合は、左手を上にして手を重ねます。

 

これは武士が刀を携帯していた時代に、刀を持つ右手を左手で押さえることで「あなたに刀を抜く気はありません」という敵意のなさを示していたことに由来します。

利き手である右手を覆うことで、相手への思いやりをあらわすのです。

 

どんな時も「左が上位」と覚えておくと間違いありません。

 

 

 

ところで、昨日も今日も神社へ初詣に行きました。

 

神社では「二礼、二拍手、一礼」ということは知っていらっしゃる方が多いのですが、この時の礼は「最敬礼90度」です。

 

神様にコメツキバッタはいけません。

 

 

形は気持ちを伝えるためのものです。

 

「こんにちは」という時は、お会いできて嬉しいという思いを込めて、

「おめでとうございます」という時は、今年も良い年になるといいですねという思いを込めて、

心の中で「思いを伝える」気持ちを込めて、しっかりと一回だけ頭を下げることを心がけましょう。

 

 

 

品格の教科書」は全国の書店さん、

またはアマゾンで手に入ります。

 

 

山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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