着物のコーディネートはどうすればいい?☆帯合わせ、帯揚げ帯締めの色合わせの考え方と注意点

お見立て

「この着物、箪笥から初めて出して来たんですけど、これはどう言う着物ですか?コーディネートはどうですか?」

着付け教室を終わって聞かれました。

 

 

着物は裾の方でぼかし柄が縫い目でも合わせてある「絵羽柄(えばがら)」で共八掛(表地と同じ生地で八掛も染めてある)なので、訪問着です。

 

 

ぼかしの中に細かい点のような模様があるのは「撒き糊(まきのり)」と言う手法です。

(専門用語の羅列でわかりにくいですね。一つ一つを説明しはじめたら膨大な量になってしまうので、いつも悩ましいところです。)

 

 

訪問着と言っても、ぼかしだけの柄なので、無地の着物としても着られます。

 

訪問着として着るときは、金銀が入っているような格の高い袋帯を合わせて結婚式などにも出席できます。

名古屋帯をすれば、少しカジュアルになります。

食事会とか着たい時に場所を選ばずワンピース感覚でも着られます。

 

 

締めていらっしゃるこの帯は細い線柄で金が織り込んであります。

結婚式でも大丈夫そうですし、逆に仰々しい柄でもないのでオシャレにも着られそうです。

 

 

「色のコーディネートはどうですか?」

 

まず、帯を着物の反対色で合わせるのが着物らしい合わせ方ですが、最近は洋服の感覚で着物と帯を同型色にしたりする方がおしゃれな場合も多いです。

 

例えば帯を白っぽくするのも素敵です。特に春は明るくていいですね。

同型色で合わせれば、上半身と下半身が分断されず、ドレス感覚になります。秋は特にこちらのコーディネートの方が良いでしょう。

 

帯の幅が広いだけに反対色で横に分断してしまうより、同型色でドレスのように縦の線を強調するのもいいですね。

 

 

その点で、この着物と帯の合わせ方は素敵です。

 

帯締めはピンクと白です。濃い色なので、帯締めは薄い色で抜いてはっきりさせていらっしゃいます。帯揚げはピンクの少し濃いめを少しだけ見せていい感じです。

 

帯締めと帯揚げだけは補色(反対色)で締めます。

 

帯がブルー系なのでピンク系の少し暖色にされたのは良いですね。

 

よく帯揚げと帯締めを全く同色で薦める呉服屋さんも多いのですが、反対色は一般に目立ちます。目立つ色を二つ横線で持ってくるのはあまり感心しません。

 

全体のバランスで、一つ一つ決めた方が良いと思います。

 

その際の注意点は2つです。

1)着物と帯を下に並べて見てもなかなか判断しにくい物です。できれば実際着てみて着姿で決めるのが一番いいと思います。

2)鏡から2、3メートル離れて全体のバランスを見るとよく分かります。

 

 

着物を着ている人は圧倒的に少ないです。

それだけに色に関しては洋服の感覚で見て、素敵だなあと思えるのが正解だと思います。

 

「どうしたらいいかわからない」と言う方はお店でもオンラインでもご相談に乗れると思いますので、メッセージくださいね。

 

 

 

 

見て、触れて、着てみれます。

「京裳苑」で着物を思いっきり楽しみましょう。

 

*  *  *  *  *  *

京裳苑とは

 

京裳苑は毎年6月に京都、平安神宮前の京都メッセで開催しています。

今年で47年目です。

ひたすらお客様の指示があって続いてきました。

あの広い広い会場に、毎年20数社の染屋さん、機屋さん、小物屋さんなどが一堂に出品していただきます。

京裳苑ではさまざまな着物や帯を見放題、選び放題、そして実際に着てみることもできます。

自分の着物を持ち込んで着てみて、帯を合わせるなんてこともできます。

 

 

着物好きにはたまらない展示会です。

 

6月2日(金)3日(土)4日(日)

京都、平安神宮前 京都みやこめっせ 1階

主催 株式会社 山本呉服店

 

「みやこめっせ」へのアクセスはこちらをクリックしてご覧ください。

 

[モデルコース]

12:30〜15:40  みやこめっせ集合。着物展示会で着物との出会いを楽しめます。

15:40〜16:00      祇園へ移動

16:00〜18:00  祇園川上で会席料理

18:00      祇園にて解散 

自由に祇園の散策をお楽しみください。「由紀子のぎおん推しマップ」を差し上げます。

3日、4日は10時から会場へ入ることもできます。午前からいらっしゃる方はメッセージしてください。

会費  おひとりさま 18,000円

 

ご予約の方のみのご案内となりますので、こちらからメッセージをください。

 

 

 

山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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