咲いた、咲いた、山桜が咲いた☆桜といえば「ソメイヨシノ」でなく「山桜」
待ちわびた桜が咲きました。三年ぶりにお花見の宴会も解禁となって、自分が行くわけではないのに何故かほっとしています。
桜といえば「ソメイヨシノ」ですが、それは江戸時代末期にオオシマサクラとエドヒガンザクラを掛け合わせて品種改良したもので、意外と歴史は浅いのです。万葉集や百人一首に詠まれている桜は、「山桜」でした。吉野の桜も山桜です。
山本呉服店の支店、池田店の近くには「霞間ヶ渓」(かまがたに)と言う桜の名所があります。
池田山全体に自然に咲く山桜です。
何十年も前、父の友達が東京からいらっしゃった時に案内しました。東京には千鳥ヶ淵や目黒川にもっと華やかな桜がいっぱい咲いているのに、何故こんな地味な桜に感動されるのか理解に苦しみました。
私には山に10円玉ハゲができたような風にしか見えませんでした。そんな歴史的なことも、自然に咲くことの素晴らしさや珍しさも理解していなかったのだなあと今更ながらに思います。
桜の「さ」は山の神(=田の神) 「くら」は座す、そこにいると言う意味です。
「山(田)の神様がそこにいらっしゃる」という桜が大変めでたいものとして珍重されたのです。
これから稲を育て始める春には桜を愛で、国の花として桜が用いたのでしょう。
桜といえば、京都のおばあさんを思い出します。
京都へ行って間もない頃、おばあさんは私に言いました。
「『御室(おむろ)の桜』ってどう言うことかわかる?」
私がキョトンとしていると
「桜だからといって喜んではいけません。
御室は仁和寺(世界遺産)のことを言うのですが、その桜は独特の品種で、木が低くて花が低いところに咲くから「オカメザクラ」って言われてるのよ。鼻(花)が低くて不美人のことを言うの。
「じゃぁ山桜は?」どれだけ考えてもわかりません。
「山桜は花と葉っぱが一緒に出るのだから出っ歯なこと言うのよ」
そんな風に頭が回転することに驚きましたが、一方で桜は綺麗なのにずいぶん悪い例えに使われるんだなぁと思ったのを今も忘れません。
京都では婉曲表現をする習慣もあります。
”相手の真意を汲み取って気を効かさないといけないのよと教えてくれたのかもしれない” と随分後から思いました。
今年は京都の桜も1週間も早く開花し、卒業式に桜が花を添えています。
私は何十年も4月の月初の仕事が終わってから母と祇園へ夜桜を見にいくのが恒例になっていますが、今年はそんな頃はもう遅いのかも知れません。
御室の桜は1週間遅いので今年は御室へ見に行こうかな、などと考えています。
見て、触れて、着てみれます。
「京裳苑」で着物を思いっきり楽しみましょう。
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京裳苑とは
京裳苑は毎年6月に京都、平安神宮前の京都メッセで開催しています。
今年で47年目です。
ひたすらお客様の指示があって続いてきました。
あの広い広い会場に、毎年20数社の染屋さん、機屋さん、小物屋さんなどが一堂に出品していただきます。
京裳苑ではさまざまな着物や帯を見放題、選び放題、そして実際に着てみることもできます。
自分の着物を持ち込んで着てみて、帯を合わせるなんてこともできます。
着物好きにはたまらない展示会です。
6月2日(金)3日(土)4日(日)
京都、平安神宮前 京都みやこめっせ 1階
主催 株式会社 山本呉服店
「みやこめっせ」へのアクセスはこちらをクリックしてご覧ください。
[モデルコース]
12:30〜15:40 みやこめっせ集合。着物展示会で着物との出会いを楽しめます。
15:40〜16:00 祇園へ移動
16:00〜18:00 祇園川上で会席料理
18:00 祇園にて解散
自由に祇園の散策をお楽しみください。「由紀子のぎおん推しマップ」を差し上げます。
*3日、4日は10時から会場へ入ることもできます。午前からいらっしゃる方はメッセージしてください。
会費 おひとりさま 18,000円
ご予約の方のみのご案内となりますので、こちらからメッセージをください。
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