「普茶料理」って何?☆ビーガン料理の先駆け
「牛肉のしぐれ煮って書いてあるんだけど、お麩で作ってあるんだよ」
幼い頃、お得意様であった曹洞宗「横蔵寺」の奥様のところへ母が伺うといつも頂いてきました。
どう味わっても牛肉を甘辛く煮詰めたものとしか思えませんでした。
学生時代に身を寄せていた叔母の同級生が経営していらっしゃるとのことで、なかなか予約が取れない「閑臥庵」さんへ伺ったことがあります。
そこで出会ったのが京普茶料理です。
精進料理で、薬膳料理と相通じるものがあり、材料からしても非常に健康的です。
油を巧みに使って味の深みを増し、動物性タンパク質を使わなくても物足りなさを感じさせません。
大皿に人数分を色とりどりなお料理が並べてあって、材料と調理法を説明してくださいました。
「思いっきり手間がかかる料理だな〜」と思った記憶があります。
宇治にある萬福寺でも、またその周辺でも何軒かの普茶料理のお店があります。
中でも萬福寺のすぐ前にある「白雲庵」はその構えからしてもぜひ一度行ってみたいと思っていたお店です。
茶懐石が「一汁三菜」を基本とするのに対し、普茶料理は「二汁六菜」
倍もご馳走ということになります(笑)
現在、ヴィーガンが注目を集めています。
卵や乳製品を含む、動物性食品をいっさい口にしない「完全菜食主義者」です。
健康志向、動物の命を尊重する、環境問題、持続可能な食のあり方を求めて、それぞれ色々な目的があります。
一方、精進料理とは、野菜類、穀類、海藻類、豆類、木の実、果実などだけを食材として、生臭物(肉、魚介類)を使用しない料理です。
「精進」という言葉は、仏の教えによって仏道修行に努めることを言い、修行に専念するための食事は、素朴でシンプルな健康食なのです。
これを食べ続けていた黄檗山萬福寺の高僧は、おしなべて長生きだったといわれています。
10月7日(土)黄檗山萬福寺で行われる「お月見の煎茶会」には、白雲庵で本格的な普茶料理を体験してから伺います。
チケットの手配はあと数日(8月3日くらいまで?)なら可能かと思われます。
興味がある方はお急ぎメッセージをくださいね。
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[おまけ]
JR黄檗の駅の近くに京都一とも言われるあのパンの名店「たまき亭」があります。それを知ったのは宇治の商店街にお父さんのパン屋さんがあって、たまき亭で買えなかった人が流れてきて、そこでも買えない状況だと聞いたからでした。
黄檗なんて行きにくいところでも、美味しいパンを目指して殺到するのだと思った記憶が残っていました。
今回、せっかく黄檗へ行くならパン屋さんも寄ってみたいなと思いました。週3日定休日ですが、幸いこの日は定休日ではありません。
行列に並んで店に入ったら後戻りはできない、食べてみたいと思ったらカゴに入れるしかないそうですよ。
行ってみたいと思いませんか。
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