「支援」ではなく「応援」☆お蕎麦や「草庵」さんのあり方

由紀子の日々

「お味はいかがですか?」

ニコニコと話しかけてくださったのは蕎麦屋さんの女将さんなのでしょう。笑顔には親しみと芯の強さを感じました。

 

 

金沢へ行くと白山比賣神社(しらやまひめじんじゃ)へお参りします。

そのすぐ近く「草庵」の看板があるのは知っていました。

「ゆっこさんあそこの蕎麦屋さんおいしいですよ」お参りした後、今回は迷わず西美津江さんお勧めの蕎麦屋さんへいきました。

 

道端の看板

 

道から山手へ少し入ったところにあるその建物は趣きのある古民家でした。一目見て「美味しそう。ここへ来て良かった」と思いました。

全国、多分人気の蕎麦屋さんはお昼に営業して、なくなり次第閉店のお店が多いです。

草庵さんも私で打ち切りでした。

何とか潜り込んだものの注文しようと思っていた鴨せいろは売り切れていました。

 

高い天井には太い梁、重厚な壁、良い空気が流れていました。

 

「能登応援メニュー」入ったところに掲げてあった看板が気になり、それを注文。

 

能登応援メニューの先付けは能登で取れた蕗のとうや舞茸などの天ぷら、茶碗蒸し、能登の焼き味噌

細くてしっかりした歯応え、喉越しの良い蕎麦は香りも豊かでした。最高!

 

「お味はいかがですか?」

私だけ?

まさか女将さんが挨拶に来てくださるとは思いもしなかったです。

 

 

「すべての能登で取れた食材でメニューを私が考えました」

一品一品とってもきちんとした作りがされていました。

セットとしての組み合わせもお蕎麦と最高に合っていて素晴らしいメニューでした。

 

 

美味しくいただいてレジでお金を払って出ようとしたら「お客さまー」と呼び止められました。

レジから女性が500円を渡して下さって、女将さんが「こちらへ入れてください」と言われました。

 

 

美しいガラスの花器?に「能登応援募金」と書いた紙がありました。

「ここに500円をご自分で入れてください」

2000円でも充分値打ちなメニューなのに500円戻してもらって、しかも自分で入れる。お店と自分が一緒にこの500円を寄付した気持ちになりました。

あのメニューが1500円になってしまった申し訳なさと、能登応援の気持ちに共感してわずかばかりですが少し余分に入れました。

 

「支援」は “力を添えて助けること”

「助ける」はある意味、おこがましさと憐みをかけるようなニュアンスに時々違和感を感じます。

 

頑張って立ちあがろうとしている人たちに対して「応援」することだと思います。

女将さんがわざわざ声をかけに来てくださったのは能登応援に対する共感のお礼を表されたのでしょう。

 

 

本業を営む中で、お客さんにも喜んでいただきながら応援すること、

それこそ近江商人が唱え、長く繁栄した「三方良し」のあり方を見た思いがしました。

 

山のアザミが葉を出していました。大きいものだと1メートルくらいに育ちます。岐阜の地元では茎を塩漬けにして半年ほどおき、塩抜きをして煮て食べます。

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山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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