ノーベル賞授賞式で本庶さんが大絶賛された「黒紋付」☆黒紋付に袴で卒業式!

きもの男子

ノーベル賞授賞式で外国の方からも賞賛され話題になった本庶佑さんの紋付姿。最高の格式を持つ黒紋付をビシッと着ておられて実にカッコよかったです!

本庶さんご夫婦の和服姿は日本の代表としてとても素敵でした!外国でも日本でも大好評でした。         時々ドットコムニュースより

 

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今は男性の紋付は結婚式の新郎か、こう言った儀式や神社の祭礼などいわゆるお祝いに着ます。女性の紋付は最近は喪服としてお葬式に着ることがほとんどです。でも男女共、お祝の慶事にもお葬式などの不祝儀にも着るのが本来です。

 

女性の紋付は現在ではお葬式に着る喪服となっていますが、大学の卒業式にグリーンの袴を合わせて凛とカッコよく宝塚スタイルが好評です。                                                                     山本呉服店、撮影会より

 

男女とも着物の中で紋付が最高位のドレスコードである事には大きく2つの理由があります。

一つは黒であること、もう一つは家紋が5つ付いていることです。まずは黒の色についてのお話です。

 

洋服での最高のドレスコードは男性の場合燕尾服ですが、やはり色は「黒」です。高級車も黒です。黒は光を反射することなく全ての色を吸収・遮断します。そこで心理的に実際より重く感じさせる効果があり、それはまた圧力や権力を感じさせます。きっとそれが古今東西、黒を最高の格式とした所以でしょう。

 

山本呉服店では今でも女性の紋付は最高品質の浜縮緬の白生地を仕入れ黒染め専門の染屋さんで「紅下染め」で紋付を染めていただいています。店名が赤で染め抜かれているのは山本呉服店の別誂えの証です。

 

着物で黒を染めるのは非常に難しいとされています。黒の染料で何度も何度も染めても白茶けた黒色に見えてしまいます。そこで平安時代から「紅下染め」と言って白生地を先に真っ赤に染めてから黒に染めるようになりました。それによって自然光の下でも深みのある黒になります。

以前は京都では黒染めの技術のすばらしさを競う業者さんの競技会も毎年行われていました。山本呉服店ではほぼ毎年京都市長賞を取っていらっしゃった職人さんに今も黒染めをお願いしています。

 

「紋付は女性の19歳の厄年に厄逃れとしてして作る」と言われていますが、まずは卒業式のお祝いに着るって素敵だと思いませんか。お家の家紋を五つ正式に入れて袴を着るってシャキッとして良いですよね。喪服として着る場合は半襟は真っ白ですが、舞妓さんのような豪華で華やかな半襟と重ね襟でコーディネートすると本当に綺麗ですね。

 

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山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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