着物の値段はどうして高いのでしょう☆その3着物の「流通」について
「山本さんのところはメーカーさん直なんだよねー」同業者の社長さんからも言われます。山本呉服店は一般の仕入れの流れとは違ってメーカーさんから直接に買取をしています。
着物の値段は大きく流通コストに左右されています。
簡単に言うと 川上(メーカーさん)⇨川中(問屋さん)⇨川下(小売屋)という流れで仕入れするのが一般的です。実際にはもっと複雑でメーカーさんから小売屋まで届くまでには買い継ぎ、元卸、地方卸・・数多くの手をくぐっている場合が多いです。
本来メーカーさんというのは自分の得意な部分を生かして独特なテイストのものを作っていらっしゃいます。一方、小売屋は色々なお客さまのお好みに対応するために種々な商品が必要です。その間を埋めてあちこちのメーカーさんから色々なものを集めてくださる役割が川中の問屋さんの役割です。
ところが業界では問屋さんの役割が貸出業務「委託」に変わっていきました。小売屋が催す展示会にその期間だけ問屋さんから商品を借りて売れただけ仕切ってあとは返品するという形です。問屋さんもメーカーさんから借りてきます。たくさん売れていた時代はそれでも良かったのですが、展示会をしても売れなくなるとほぼ皆返品です。問屋さんもまたメーカーさんへ返品することになります。その仕組みでは売れないので値段もおどんどん上がっていってしまいました。
欲しい時にお店(小売屋)へ行っても商品はありません。問屋さんも貸し出してしまっているので普通はありません。
10年以上も前の話です。
若い方は着物を着られなくなり、着物を買ってくださる方が高齢者に偏っていくと問屋さんに並んでいるものは地味なものばかりになっていきました。山本呉服店のお客さまは小さいお子供さまとママ、お嬢さまとそのお母さまでとても若いです。それだけに問屋さんで仕入れしようと思っても欲しいと思う物が無くなっていました。困りました!
思い切ってメーカーさんを訪ねてみたら、そこには当店の若いお客さまに着ていただきたいと思える色柄のものがあったのです。全国の産地のメーカーさんを回りました。
小売屋ですので同じものをたくさん仕入れることはできません。それでも着物にかける思い、商売に対する姿勢、お客さまと着物を楽しむ日常の取り組みを一生懸命お話しして共感してくださるメーカーさんと長いお付き合いをお願いして歩きました。中間の問屋さんを介さずに直接仕入れ直ぐにお支払いすることで、新鮮な商品をお値打ちに仕入れることができるようになりました。その分お客様にもお値打ちに提供できます。
「どうしてもこのメーカーさんの商品は当店のお客様に欲しい」とお願いしに行きましたが3年間門前払いだったのも今は懐かしい思い出です。
長く続いた流通の仕組みは崩れつつあります。そんな中でも人間関係で結びついてきたメーカーさんや取引先さんとの取引はますます大切になってきます。職人さんが減って商品も少なくなっていますので、メーカーさんにオリジナル商品を作っていただくことも増えてきました。それも直接だからできることです。
そもそも着物の値段は各部門で絶対的な定価は決められていません。それだけに不透明に見えてしまうのは免れません。
いい素材に熟練した職人さんが手間をかけ力を注いで造られたものは人を惹きつける魅力に溢れています。
良いものをできる限りリーズナブルな価格、長く続く山本呉服店が誠心誠意の価格でお届けします。これからもそのための努力は決して惜しみません。
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