着物を着た後はどうやって置いたらいい☆畳んで保管が一番です!なぜ?から知る着物の知識
「着物を脱いだ後はどうやっておくのが良いですか?今はベッドの上に順番に並べてあるんですが」
「次に着るまでクローゼットに掛けておきたいけどどうでしょう?」質問を受けました。
結論から言うと、畳んでおくのが一番です。次回着るときスッキリ着られます。
理由はこうです。
1) 縫い目がブカブカになります。
着物の縫い目には「きせ」と言って縫い目の上に片側を少しかぶせて折り目をつけます。このような折り目を付ける事を「キセをかける」といいます。着物の仕立てでは全ての縫い目にキセをかけて仕上げます。
目的は、縫い目を見せないこと。つまり綺麗に見せるためです。毎日着物を着ていた昔は汚れると家でほどいて仕立て直していました。忙しい家事の合間に着物を縫い直すのは大変な仕事でした。手縫いの縫い目が大きくても、目立たないなどの利点もあったようです。他にも伸縮の強度も増しますし、縫い目が出ないことによる糸の保護という効果もあります。
掛けておいたりするとキセが浮いてブクついた感じに見えてしまいます。
2) 表地と裏地が離れて袋になりやすいです。
着物の表地と裏地では厚みも織り方も違います。それを上手く添わせて一枚の布のようにピッタリと縫い合わせるのが仕立ての技術です。布は紙の様にカッチリしたものではないので、長く吊り下げておくと狂いが出て離れやすく裾でぷっくりと袋になってしまう事もあります。
着物を畳まず放置するのはスーツのスラックスを脱ぎっぱなしにするのと同じです。
スラックスにはズボンプレッサーでプレスを掛けますよね。折り目がキチンと付いてビシッとしたスラックスを履いていると男っぷりが上がります。
着物は畳んでおくと着物自身の重みで自然なプレスが掛かりシワなども元にもどりやすくなります。
着物を脱いだ後は最低2、3時間は掛けておいて湿気を取った後、畳んでおくのがベストです。畳めば小さくなって収納にも便利です。一週間も掛けっぱなしにするのは避けたいものです。着物を畳むと気持ちもスッキリしますよ。
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