呉服屋は今も「尺ものさし」☆きものがたり4

きもの豆知識

「あと2尺5寸、あと1尺・・」車をバックしようと後ろを見てもらっていた20代のお嬢さんの言葉にズコっとこけました。

彼女は仕立て屋さんだったのですが、まさか車と壁の距離を尺で言われるとは思いませんでした。

私はわかりますけどーーー(笑)

 

 

着物の寸法は未だに「尺」を使っています。

 

例えば着物の袖丈は一般的に1尺3寸が多いのですが、それをセンチにすると49、2センチとなります。「袖丈は3寸で」といえば済むものを

いちいちセンチに換算するのは、覚えるにも伝えるにも面倒です。

 

全部の寸法がセンチになったら、たまったものではありません!

 

 

日本の伝統的な計量単位は長さを測る「尺」と重さを測る「貫」です。

 

お米などの重さは「◯貫目」とかで表示されていてキログラムではなかったのです。

 

 

昭和三十年代だと思いますが、山本呉服店ではお歳暮としてお客様に尺ものさしを差し上げたことがありました。

その頃は一般的に家庭でもセンチより尺を使っていたようです。

 

ものさしは昔は取引先から貰ったり、お客様に差し上げたり、進物品でした。上の2本は明治時代から使っていたものです。滑りがいいように漆が塗ってあります。

 

 

昭和の東京オリンピック頃だと思いますが、「尺貫法」を廃止しようという法案が国会に提出されようとしました。

「日本の文化をなくすことになる」と廃止に猛反対したのが永六輔さんでした。それがなければ今は尺を使うことは禁止されていたでしょう。

 

 

その頃から尺ざしは生産中止となり、ぱたっと見かけなくなりました。

最後まで売っていたのはお千代保稲荷の門前で、初詣に行くたびに父は「もうなくなるから買っておかないとな」と言いながら尺ざしを買い足していました。

今もお千代保稲荷の裏門のところを通ると思い出します。

 

つづく

 

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山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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