きれいに足袋を履く方法☆「こはぜ」って知っていますか?

日本文化であそぼ

「座ってお尻を床につけて履くといいですよ」初めて着物を着るお嬢さんは足袋を履くのに苦戦される方が多いです。立ったまま履こうとすると全く履けません。なぜか床に落ち着いて履くと履けるんです。足首の角度なのかなあと思います。

成人式にお嬢さんが「つけ爪」などを先につけてしまうとこはぜがかえませんので、最後にしたほうがいいですね。

 

[足袋の履き方]

1、足袋を半分裏向きに折り返します。

半分を裏返しておきます。

 

2、つま先まで足を入れます。

指先まできちんと足を入れます。

 

3、裏返してある部分を足に滑らせて足首まで上げます。

裏返してあった部分を足首まであげます。

 

4、「こはぜ」(足袋の後ろ側についている留金)を下から止めていきます。もう片側に付いている糸に引っ掛けて、巻き込むようにして止めます。糸は2段階どちらでもいいです。

 

一番下のこはぜから順に留めます。こはぜを糸に引っ掛けて巻き込むように押し込みます。

 

 

雨の日に外を歩いた後とか、お茶席などに上がったりする時には足袋が汚れているととても目立ちます。綺麗な足袋でお家へ上がるためにも「替え足袋」を用意します。

替え足袋を持っていく時は1、のように半分にしておいて足袋入れに入れておきます。

 

 

人前で足袋を変えるのは格好がつきにくいのですが、玄関を入ったあたりの隅の方で横坐りして(正座をした後、横へ足をずらし9下側になった足を履き替え、また逆向きに足をずらしてもう片方の足を履き替えると綺麗に見えます。

 

 

こはぜは「枚」で数えます。

足袋は一般的には4枚こはぜが多いのですが、結婚式などには5枚こはぜを履きます。

お祝いに4(し=死)を嫌うのと足首が上の方まで綺麗に見えるという理由です。

 

子供さんの足袋は履きにくいのでゴムになっていて「こはぜ」が無いものもあります。

 

 

江戸時代にこはぜが開発されるまでは紐で縛っていました。江戸、元禄時代に財布の留め金から考案され、金や象牙、鯨の骨などで作られていました。今は真鍮やステンレスなど金属で作られています。よく見ると足袋のサイズやメーカーさんの名前が型押しされています。

 

こはぜには大きさやメーカーなどが表示されています。凝っていますよね。

 

 

「こはぜ」を考え出した人って天才だと思います。

不思議な形の小さな金具だけで糸と合体させて引っ掛けるだけできちんと留まります。

ボタンのように一方に穴をあけることも必要ないですし、スナップのように嵩張りません。紐ではぞろぞろ下がります。

日本人の知恵って素晴らしいですね!足袋を履くたびに、独り黙って感動しています。

 

つづく

 

 

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山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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