はかないものへの憧れ2☆姿を消す京町家の佇まい

日本文化であそぼ

この町家で最も貴重なのはこちらのガラスです。

熟練した職人さんしか作れないんだそうです。大正時代でさえ、滅多に作れる人がいなかったとか。

 

洋間の引き戸に入っています。飾りになっています洋間の入り口の引き戸に入っているガラスです。周りには手焼きのタイルが貼ってあり、柄がみな違っています。これも手焼きなんだそうです。

 

今では割ったら最後、元には戻りません。

 

壊れてしまったら取り戻すことができないもの、

二度と使えないものを日常に使うことの贅沢さとともに

大切に扱おうとする気持ちになります。

 

 

何年も前の話ですが、ある小学校で給食のとき食器の取り扱いがとても乱暴なのを憂えた校長先生が周りの反対を押し切って高級な陶器に変えたそうです。プラスチックの食器でさえ痛むのにすぐに割れてしまうという非難がものすごかったと聞きます。

校長先生はその食器がいかに大変な思いをして職人さんたちが作られたものなのかを語りました。ガチャガチャと音を立てるような扱いをすれば割れるし、かけてしまうと教えました。

結果どうなったか?

一年間、一個も割れないどころか、かけもしなかったそうです。

 

子供さんたちにはとてもいい体験になったと思います。

「ものを大切に使わねばならない」という気持ちが育ったからです。

 

無くなればまたお金で買えばいい、

ゲームのようにリセットすれば元に戻るという感覚ではものを大切にする心は育ちません。

どんどん使い捨てることは自分をすり減らしていくことになります。自分も大切にはできなくなるからです。

 

 

ある町家での話です。

エステサロンを経営している方が町家を借りて営業することにしました。契約後に、面積広げたいので和室の床の間と違い棚を壊したいと大家さんに言いました。大家さんは怒って契約を破棄されたそうです。町家の町家である所以は床の間がある和室です。それを壊してしまったらもう元には戻りません。

この近所でもたくさんの町家が壊されてホテルやマンションに変わりました。確かにその方が効率はいいです。

でも、町家はとてもホッとする空間です。人に優しい住まいです。

今まで日本人が培ってきた住み心地の良さや雰囲気を伝えていくのも私たちの役目ではないでしょうか。残されたものの価値を認めて大切に守っていくことも今の自分を大切にすることだと思っています。

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                          山本由紀子

 

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山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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