青森県弘前市の伝統工芸「こぎん刺し」1

着物

もう10年ほど前になるでしょうか、青森県の弘前へ行った時に素敵なこぎん刺しの小物が並んでいるのを見つけました。(写真は青森県の暮らしぶりを訪ねる旅さんより)

 

呉服屋の血がムクムク、作っているところが見たくなました。調べると「弘前こぎん研究所」なるところがあったので、観光をやめて訪ねていきました。

 

「こぎん刺し」は青森県津軽地方に伝わる刺繍です。江戸時代、津軽の農民たちは麻の着物しか着ることが許されなかったそうです。麻は夏はとても涼しいのですが、生地も薄く目が粗いので風通しが良く、とても寒いです。厳しく長い冬を少しでも快適に過ごすため、麻布に木綿の糸で刺し子をして風が通らないように、また木綿の糸で生地を分厚くすることで保温したのです。

 

緻密にこぎん刺しが施された江戸時代のハッピを着せてもらいました。確かにとても暖かかったですがズシっと重くて、これを着たら動けないな〜と思うくらい長くは着てられませんでした。

でもデザインが素敵で、技術的にも素晴らしかったので、袋物や名刺だけでは勿体無い!
山本呉服店のオリジナルで帯を作っていただきたいと思いました。
それには青森ならでは、こぎん刺しならではの2つ障害がありました。
つづく

山兵、京都さろんで

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山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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