江戸時代?明治時代?のお宝発見☆呉服屋専業130周年、その前

イベント

「出てきたよ〜、見てみて」開かずの雨戸を開けて探しものをしていた母が呼びに来ました。毎年であれば昨日、今日、明日、第43回京裳苑が開催されているはずでした。作り手さんもこの日のために新商品を作っていてくださったのでその代わりに7月に池田店で開催することにしました。

 

できる限り京裳苑を再現して楽しんでいただきたい思いを込めて準備をしています。

京裳苑は着物のお買物と京料理と観光がセットになったお楽しみ企画です。その中の観光をどう楽しんでいただくかが問題になりました。

 

京都の町家ツアーにばりに「揖斐本店の町家ツアー」良いんじゃない!

あのお座敷でお抹茶をたててもらえたらプレミアムだよね〜!

スタッフから提案がありました。

 

お座敷はよそから移築したので、祖父も何年経っているか分からないと言っていました。

 

揖斐本店は江戸時代栄えた城下町「揖斐」の商店街の中心にあって、80メートルを超える「うなぎの寝床」です。京都もそうですが、表の間口の広さで税が課せられたため、間口を狭くする代わりに奥行きがあります。揖斐城を守っていたお堀の名残で家の真ん中と裏に川が流れています。家は三つに分かれていて、真ん中の建物は築180年以上経っています。床の間と違い棚をさ備えた書院造りの座敷は14畳あってとても落ち着きます。雪見障子から見る裏庭には紅梅の古木が風情を添えています。

 

明治23年、呉服屋専業になるまでは、傍で料理旅館も営んでいました。長い歴史の中で使われてきた特別な日のための器が今も残されています。

 

日頃、開ける間もなく静かに眠っています。

 

 

「来てもらう楽しみがもう一つあるといいね〜、何かない?」と聞かれて、

「料理旅館時代の特別な日に使ったお宝があるよ、もう何十年も出したことないけどね」

それをそばで聞いていた母が探してくれたのでした。

 

輪島塗5段の重箱にはフタ2枚とお膳が専用の箱に収めて片付けてありました。

 

特製の箱に入った塗り物は5段の輪島塗の重箱でした。

輪島塗はふっくらとした厚みのある手触りが特徴ですが、この手触りは器に漆を塗る前の「下地」によって作られています。

欠けやすい部分に漆を使って布を貼り付けるほか、「地の粉」と呼ばれる土を混ぜた漆を何重にも塗り重ねて中塗り、上塗りと何十回も塗りを重ねます。塗りの厚みがあることで、沈金や蒔絵等の加工を施すこともできるのが輪島塗の特徴の一つです。

 

鏡のように塗りが輝いています。蓋の厚みが輪島塗であることを物語っています。

 

鶴が描かれた重箱の蓋の裏側は金蒔絵で素晴らしい絵柄が施してありました。輪島塗の生地は薄く、漆を何十回も塗ることでふっくらとした厚みができます。

 

塗りは乾燥するとパシパシに割れてしまいます。布に包んでありましたが、しっとりしていたから何十年も出したことがなくても綺麗さを保てたのだと思います。

昔からの家は特に梅雨時は信じられないくらい湿けます。だからこそ、漆器には良い環境なのでしょう。

 

7月、池田店で開催の京裳苑に来ていただいた方には、オプションで揖斐本店のお座敷でご披露し、手にとって輪島塗の感触も味わっていただきたいと思います。

 

母にはもう一仕事、それまでに何か探しておいてもらいますね。

 

 

第42、5回京裳苑 

 

7月3(金)4(土)5(日)6(月) 

10時〜18時 山本呉服店・池田店

染の百趣矢野、紋屋井関、染の西原さんが土日来店

 

7月17(金)18(土)19(日)20(月) 

10時〜18時 山本呉服店・池田店

熊本織物さんが土日来店

 

作り手さんの思いや苦労話が直接聞けます。この機会に是非お越しください。

 

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[ごあいさつ]
皆様にはお元気でお過ごしのことと思います。
私も3月末より長らく京都店を閉め岐阜にこもる生活を余儀なくされていました。
3日ほど前、用があって京都へ行ってまいりました。観光地はともかく、四条烏丸周辺は元の賑わいを取り戻していました。正直、ほっとしました。そこで、

6月よりご来店のご予約を承ります。

相変わらず、岐阜と東京などの出張、仕入先との打ち合わせなどで留守にすることも多いと思われます。

ご都合を合わせてベストな対応をさせていただきたいと思います。

今後ともよろしくお願いいたします。
                          山本由紀子

 

7月から京都店でも着付け教室を再開します。

ご都合が良い日をお知らせください。

着物まわりの雑学にも詳しくなります。

自分で着物を着られたら嬉しい〜🎵

 

*山兵、京都 着物を自分で着よう「きもの塾」募集!

 

最大限  2名までの個人レッスンです。

 

持ち物  自分で着られるようになったら着たい着物、長襦袢、半幅帯、

着付け用小物(足袋、肌着、衿芯、コーリンベルト、コーリン結び、腰紐1本、伊達締め、前板)

1回目は着物を着る前に着物の特徴や着方の説明などをします。

その時に持ち物を見せていただいてから始めますのでご相談ください。

なぜ?から学ぶ着方教室

       6回 18,000円

*ご都合の良い日をお申し込みください。

上記以外でもお受けできる場合がありますので問い合わせフォームに書き込んでください。

この後も個人の進行具合に合わせてお稽古できます。

ご都合の良い日を打ち合わせて決めまさせていただきますのでお申し込みフォームに書き込んで送信してくださいね。

 

 お問合せは こちらから 

 

申し込みはこちらから

 

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山本由紀子

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明治創業、岐阜の山本呉服店に生まれ着物に囲まれて育つ。大学時代を京都の親戚で過ごし金沢の呉服屋さんで勤め山本呉服店入社、代表取締役。雑誌商業界などで「売らず...

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